民法第1029条・相続
民法第1029条:審判による配偶者居住権の取得
遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、共同相続人間に合意が成立しているとき、又は配偶者の申出があり特に必要があると認めるときに限り、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
話し合いがまとまらないときは、どうなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法1029条じゃ。 「次に掲げる場合に限り」——家庭裁判所家庭裁判所家庭に関する事件などを扱う裁判所。後見・保佐・補助を開始する審判と、その取消しの審判はここが行います。用語ページを見る →の手を絞っておる。
条文
遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、次に掲げる場合に限り、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。
一 共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立しているとき。
二 配偶者が家庭裁判所に対して配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出た場合において、居住建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認めるとき(前号に掲げる場合を除く。)。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 1号 | 共同相続人間に合意が成立しているとき |
| 2号 | 配偶者が取得を希望する旨を申し出た場合において、居住建物居住建物配偶者居住権又は配偶者短期居住権の対象となる、配偶者が相続開始の時に居住していた建物のこと(民法1028条1項・1037条1項)。用語ページを見る →の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認めるとき |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
2号は、かなり厳しそうだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
言葉を数えよ。 「考慮してもなお」「特に必要」——重ねて絞っておる。
配偶者居住権配偶者居住権被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた配偶者が、その居住建物の全部について無償で使用及び収益をする権利のこと(民法1028条1項)。用語ページを見る →は所有者に長く負担をかける。 終身の間となるのが原則じゃからのう(民法1030条本文)。
1号は合意がある場合ゆえ、そこまでの絞りはない。
民法1028条1項1号の「遺産の分割によって」取得する場面を、審判の側から具体化した条文と読める。
資格別の演習
遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立しているときは、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法1029条1号がそのとおり定めています。
配偶者が配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出た場合、家庭裁判所は、居住建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認めるときは、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法1029条2号がそのとおり定めています。
家庭裁判所は、遺産の分割の審判において、常に配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。
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解答:×
誤りです。民法1029条は「次に掲げる場合に限り」と定め、同条1号・2号の場合に限っています。