民法第964条・相続
民法第964条:包括遺贈及び特定遺贈
遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができます。包括遺贈と特定遺贈という区別の出発点になる条文です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
遺言で財産をあげるとき、書き方に種類があるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「包括又は特定の名義で」——民法964条じゃ。 この一言が二つの遺贈遺贈遺言によって財産を無償で人に与えること。死因贈与に準用されます(民法554条)。用語ページを見る →を生む。
条文
遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 遺言者 |
| どう | 包括又は特定の名義で |
| 何を | その財産の全部又は一部を処分することができる |
| 区別 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 包括遺贈包括遺贈財産の全部又は割合を示してする遺贈のこと。包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有します(民法990条)。用語ページを見る → | 全部又は割合を示す | 受遺者受遺者遺贈を受ける者のこと。限定承認や財産分離の手続では、相続債権者に次ぐ地位に置かれます(民法931条)。用語ページを見る →は相続人と同一の権利義務(民法990条) |
| 特定遺贈特定遺贈特定の財産を指定してする遺贈のこと。包括遺贈と対になる区別です(民法964条)。用語ページを見る → | 特定の財産を指定 | 民法986条以下の個別の規律 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
包括受遺者は、相続人みたいになるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法990条が「相続人と同一の権利義務を有する」と定めておる。 債務も割合に応じて負う建て付けと読める。
964条自体は「処分することができる」とだけ言う条文じゃ。 区別の実益は、990条以下を読んで初めて見えてくる。
なお、遺贈は被相続人被相続人相続される側の人、すなわち死亡した者のこと。用語ページを見る →の財産の処分じゃ。 民法1042条以下の遺留分遺留分一定の相続人に法律上必ず留保される相続財産の割合のこと。廃除の対象となるのは遺留分を有する推定相続人です(民法892条)。用語ページを見る →による制約は別に働くぞ。
資格別の演習
遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法964条がそのとおり定めています。
包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する。
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解答:◯
正しい記述です。民法990条がそのとおり定めています。
遺言者は、特定の財産を指定してする遺贈をすることはできるが、財産の全部を包括して遺贈することはできない。
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解答:×
誤りです。民法964条は「包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる」と定めています。