民法第920条・相続
民法第920条:単純承認の効力
相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
単純承認をすると、どうなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「無限に」承継する。 民法920条——強い一語が入っておるぞ。
条文
相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 相続人相続人相続する側の人のこと。子(民法887条)・直系尊属及び兄弟姉妹(民法889条)・配偶者(民法890条)が民法の定める相続人です。用語ページを見る → |
| いつ | 単純承認単純承認無限に被相続人の権利義務を承継する旨の意思表示のこと(民法920条)。用語ページを見る →をしたとき |
| 効果 | 無限に被相続人被相続人相続される側の人、すなわち死亡した者のこと。用語ページを見る →の権利義務を承継 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「無限に」——限度がないということ?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
相続財産の額に縛られぬ、と読める。 債務が財産を上回れば、自分の財産から払うことになる。
限定承認限定承認相続によって得た財産の限度でのみ被相続人の債務等を弁済すべきことを留保してする承認のこと。用語ページを見る →との違いがそこじゃ。 限定承認は、得た財産の限度で弁済すべきことを留保する。
民法896条本文の「一切の権利義務を承継する」を、承認の側から言い直した条文と読めるのう。
なお、一定の行為をすれば承認したものとみなされる。 民法921条の法定単純承認じゃ。
三つの選択肢
| 選択 | 条文 | 効果 |
|---|---|---|
| 単純承認 | 民法920条 | 無限に権利義務を承継 |
| 限定承認 | 民法922条以下 | 得た財産の限度で弁済 |
| 相続の放棄相続の放棄相続人としての地位を放棄すること。熟慮期間内に家庭裁判所に申述してします。用語ページを見る → | 民法938条以下 | 相続人とならなかったものとみなす |
資格別の演習
相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法920条がそのとおり定めています。
単純承認をした相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務を弁済すれば足りる。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法920条は「無限に被相続人の権利義務を承継する」と定めています。得た財産の限度で弁済すべきことを留保するのは限定承認です。
民法920条は、民法896条本文が定める相続の一般的効力を、単純承認の側から述べたものといえる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法896条本文は一切の権利義務の承継を、民法920条は単純承認による無限の承継を定めています。