民法第909条の2・相続

民法第909条の2:遺産の分割前における預貯金債権の行使

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始時の債権額の3分の1に自己の相続分を乗じた額(法務省令で定める額を限度)について、単独で権利を行使できます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

分割が終わるまで、預金は一切おろせないの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法909条の2が、一部だけ道を開いておる。

条文

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の三分の一に第九百条及び第九百一条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額(標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については、単独でその権利を行使することができる。この場合において、当該権利の行使をした預貯金債権については、当該共同相続人が遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなす。

部分 内容
算式 相続開始の時の債権額の三分の一×民法900条・901条による相続分相続分そうぞくぶん各共同相続人が相続財産を承継する割合のこと。法定相続分(民法900条)と指定相続分(民法902条)があります。用語ページを見る →
上限 法務省令で定める額(債務者ごと)
効果 単独でその権利を行使することができる
後段 行使した分は**遺産の分割遺産の分割いさんのぶんかつ共有となっている相続財産を各相続人に分ける手続のこと。相続開始の時にさかのぼって効力を生じます(民法909条本文)。用語ページを見る →の一部により取得したものとみなす**

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

なぜこんな規定が要るの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

最大決平成28年12月19日を思い出せ。 預貯金債権は当然には分割されず、遺産分割の対象となる。

そうすると、葬式の費用にも当座の生活費にも手が届かぬ。 そこを開いた条文と読める。

括弧書きが挙げるのも「標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額」じゃ。

後段のみなしも大事じゃ。 先に取った分は、後の分割で精算されると読める。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち一定の額については、遺産の分割前でも単独でその権利を行使することができる。

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解答:◯

正しい記述です。民法909条の2がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法909条の2により権利を行使した預貯金債権については、当該共同相続人が遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなされる。

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解答:◯

正しい記述です。民法909条の2後段がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法909条の2により単独で行使することができる額に、上限は定められていない。

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解答:×

誤りです。同条の括弧書きは、預貯金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とすると定めています。

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