民法第859条の2・親族
民法第859条の2:成年後見人が数人ある場合の権限の行使等
成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所が職権で共同行使又は事務の分掌を定めることができます。第三者の意思表示はその一人に対してすれば足ります。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
成年後見人が複数のときは、共同でするの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文をよく読め。 民法859条の2は「共同する」と書き出してはおらぬ。
条文
1 成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、数人の成年後見人が、共同して又は事務を分掌して、その権限を行使すべきことを定めることができる。
2 家庭裁判所は、職権で、前項の規定による定めを取り消すことができる。
3 成年後見人が数人あるときは、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 家庭裁判所家庭裁判所家庭に関する事件などを扱う裁判所。後見・保佐・補助を開始する審判と、その取消しの審判はここが行います。用語ページを見る →が職権で、**共同して又は事務の分掌事務の分掌後見人などが数人あるときに、事務を分けて受け持つこと。家庭裁判所が職権で定めます(民法857条の2第3項・859条の2第1項)。用語ページを見る →**して行使すべきことを定めうる |
| 2項 | 家庭裁判所は職権で定めを取り消すことができる |
| 3項 | 第三者の意思表示はその一人に対してすれば足りる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
未成年後見のほうは「共同してその権限を行使する」だったよね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法857条の2第1項じゃな。 そちらは原則を条文に書いておる。
859条の2は、家庭裁判所が定めたときにその形になる、という書きぶりじゃ。 定めがなければ各自が行使すると読める。
3項の「その一人に対してすれば足りる」は、857条の2第5項と同じじゃ。 相手方の便宜はそろえてある。
この859条の2は、民法852条により成年後見監督人に、876条の5第2項により保佐の事務に、876条の10第1項により補助の事務に準用されておるぞ。
資格別の演習
成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、数人の成年後見人が共同して又は事務を分掌してその権限を行使すべきことを定めることができる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法859条の2第1項がそのとおり定めています。
成年後見人が数人あるときは、第三者の意思表示はその一人に対してすれば足りる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法859条の2第3項がそのとおり定めています。
成年後見人が数人あるときは、常に共同してその権限を行使しなければならない。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法859条の2第1項は、家庭裁判所が職権で共同行使又は事務の分掌を定めることができるとするにとどまります。共同行使を原則として定めているのは、未成年後見人についての民法857条の2第1項です。