民法第716条・債権
民法第716条:注文者の責任
注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負いません。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは責任を負います。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
工事を頼んだだけの施主も、事故の責任を負うの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
原則は負わぬ。 民法716条じゃ——民法715条とは向きが逆の条文じゃな。
条文
注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 本文 | 注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない |
| ただし書 | 注文又は指図についてその注文者に過失があったとき |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
715条は「責任を負う」で始まって、716条は「負わない」で始まるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
並べて読むと形がよく分かるじゃろう。
注文者注文者請負において仕事の完成を注文し、報酬を支払う当事者のこと。仕事の完成前はいつでも損害を賠償して解除できます(民法641条)。用語ページを見る →と請負人請負人請負において仕事を完成する義務を負う当事者のこと。用語ページを見る →は、民法632条の請負請負当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約する契約(民法632条)。用語ページを見る →の当事者じゃ。 請負人は仕事の完成を約する独立した立場——そこが被用者被用者ある事業のために使用される側の人のこと。使用者責任の場面で、実際に加害行為をした本人を指します。用語ページを見る →と違う、と読める。
ただし書が拾うのは「注文又は指図」についての過失過失注意すれば気づけたのに、不注意で気づかなかったこと。『善意無過失』は「知らず、かつ不注意もなかった」状態を指します。用語ページを見る →じゃ。 請負人の仕事ぶりを監督しなかったこと一般ではないのう。
資格別の演習
注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わないのが原則である。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法716条本文がそのとおり定めています。
注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、注文者は請負人が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法716条ただし書がそのとおり定めています。
民法716条ただし書は、注文者が請負人の仕事の遂行を監督しなかったことに過失がある場合を広く定めたものである。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法716条ただし書が挙げるのは「注文又は指図について」の注文者の過失です。