民法第705条・債権
民法第705条:債務の不存在を知ってした弁済
債務の弁済として給付をした者は、その時に債務の存在しないことを知っていたときは返還を請求できません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
借りていないと分かっていながら払ったら、後で返してもらえる?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
返らぬ。 民法705条——非債弁済非債弁済存在しない債務の弁済として給付をすること。債務の存在しないことを知ってした場合は返還を請求できません(民法705条)。用語ページを見る →じゃ。 知っていて払った者は守らぬ、という規定と読める。
条文
債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 債務の弁済として給付をした |
| 主観 | その時において債務の存在しないことを知っていた |
| 効果 | その給付したものの返還を請求することができない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「その時において」——いつ知っていたかが問題なんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
給付の時点じゃ。 条文がそう限っておる。
後から知ったのでは本条に当たらぬ——そのときは民法703条の原則に戻る、と読める。
知りながら払ったのなら、それは贈るに等しい——そう見た割り切りじゃな。
民法706条との対比
| 705条 | 706条 | |
|---|---|---|
| 場面 | 債務が存在しない | 債務はあるが**弁済期弁済期債務を履行しなければならない時期のこと。留置権は、債権が弁済期にないときは成立しません(民法295条1項ただし書)。用語ページを見る →にない** |
| 主観 | 知っていたとき | 定めなし(本文) |
| 効果 | 返還請求できない | 返還請求できない(本文) |
| 例外 | — | 錯誤錯誤意思表示の前提に勘違いがあること。民法95条1項が2種類を挙げ、その錯誤が重要なものであるときに取り消すことができます。用語ページを見る →によるときは利益の返還(ただし書) |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
705条は「そもそも債務がない」場合。 706条は「債務はあるが早すぎた」場合じゃ。
どちらも返還を認めぬのが原則——じゃが理由が違うのう。
資格別の演習
債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。
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解答:◯
正しい記述です。民法705条がそのとおり定めています。
債務が存在しないことを給付の後に知った者も、民法705条により返還を請求することができない。
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解答:×
誤りです。民法705条は「その時において債務の存在しないことを知っていたとき」と定めており、給付の時点の認識を問題としています。
民法705条は、不当利得の返還義務を定める民法703条の特則にあたる。
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解答:◯
正しい記述です。民法705条は一定の場合に返還請求を認めない特則です。