民法第661条・債権
民法第661条:寄託者による損害賠償
寄託者は寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を賠償しますが、過失なく知らなかったときや受寄者が知っていたときは別です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
預かった荷物から液が漏れて、倉庫が汚れちゃった。誰が負担するの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
寄託者じゃ。 民法661条本文——「寄託物の性質又は瑕疵瑕疵きず・欠点のこと。占有では、悪意・過失・強暴・隠秘といった、占有者に不利に働く事情を指します(民法187条2項)。用語ページを見る →によって生じた損害」。ただし書に二つの例外があるぞ。
条文
寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。ただし、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときは、この限りでない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 原則 | 寄託者は寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償 |
| 例外① | 寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき |
| 例外② | 受寄者がこれを知っていたとき |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
例外が二つ、向きが違うね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく気づいた。
例外①は寄託者の側の事情——知らず、しかも知らぬことに過失過失注意すれば気づけたのに、不注意で気づかなかったこと。『善意無過失』は「知らず、かつ不注意もなかった」状態を指します。用語ページを見る →がなかった。 責めようがない、と読める。
例外②は受寄者の側の事情——危ないと知りながら引き受けた。 その者を守る必要はない。
どちらか一方でも当たれば、賠償義務は生じぬ——「又は」で結ばれておるからのう。
民法650条3項との対応
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
委任委任当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法643条)。用語ページを見る →にも似た規定があった。 民法650条3項——受任者が過失なく損害を受けたときの賠償請求じゃ。
じゃが民法665条は、650条のうち1項と2項しか寄託に準用しておらぬのう。
3項の代わりに置かれておるのが、この661条——そう読める配置じゃ。
あちらは委任者の帰責事由を問わぬ。 こちらはただし書で寄託者の無過失を例外に挙げておる——書きぶりが違うぞ。
資格別の演習
寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法661条本文がそのとおり定めています(ただし書に該当する場合を除きます)。
受寄者が寄託物の性質又は瑕疵を知っていたときは、寄託者は民法661条本文による賠償の責任を負わない。
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解答:◯
正しい記述です。民法661条ただし書がそのとおり定めています。
寄託者が過失なく寄託物の瑕疵を知らなかったときであっても、寄託者は民法661条により損害を賠償しなければならない。
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解答:×
誤りです。民法661条ただし書は、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったときは賠償の責任を負わないと定めています。