民法第652条・債権
民法第652条:委任の解除の効力
委任の解除についても、将来に向かってのみ効力を生ずる旨を定めた民法620条が準用されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
委任を解除したら、これまでの処理もなかったことになるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ならぬ。 民法652条じゃ。民法620条を準用——将来に向かってのみ、じゃ。
条文
第六百二十条の規定は、委任について準用する。
準用される民法620条は次のとおりです。
賃貸借の解除をした場合には、その解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 効力 | 将来に向かってのみ |
| 付随 | 損害賠償の請求を妨げない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
すでに処理した事務は、そのまま有効なんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そう読める。 委任は受任者受任者委任において事務の処理を引き受ける当事者のこと。善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負います(民法644条)。用語ページを見る →の事務処理が積み重なる契約じゃ。
さかのぼって崩せば、その間の取引まで揺らぐ——取引の相手方にも及びかねぬ。
そこで、これから先だけを断つ——継続的な契約に共通の扱いじゃな。
そして民法648条3項二号じゃ。 中途で終了したのなら、既にした履行の割合に応じた報酬が生じる——清算はそちらで行う、と読める。
620条を準用する三つの契約
| 契約 | 条文 |
|---|---|
| 賃貸借賃貸借当事者の一方が物の使用収益を相手方にさせ、相手方が賃料を支払い、契約終了時に物を返還することを約する契約(民法601条)。用語ページを見る → | 民法620条(本体) |
| 雇用雇用当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約する契約(民法623条)。用語ページを見る → | 民法630条 |
| 委任委任当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法643条)。用語ページを見る → | 民法652条 |
資格別の演習
民法620条の規定は、委任について準用される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法652条がそのとおり定めています。
委任の解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法652条により準用される民法620条前段がそのとおり定めています。
委任が解除された場合、受任者が既に処理した事務の効果はさかのぼって失われる。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法652条が準用する民法620条前段により、委任の解除は将来に向かってのみ効力を生じます。