民法第637条・債権

民法第637条:目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限

注文者は不適合を知った時から1年以内に通知しないと権利を失いますが、請負人が悪意・重過失のときは適用されません。

  • 宅建
  • 行政書士
  • 司法書士
  • 司法試験

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

建てた家の不具合は、いつまでに言えばいいの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

知った時から一年じゃ。 民法637条じゃ。売買の民法566条とよく似ておる——並べて読むぞ。

条文

1 前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。

2 前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。

項 内容
1項 不適合を知った時から一年以内に通知しないと、追完請求・報酬減額請求・損害賠償請求・解除ができない
2項 引渡しの時(引渡しを要しない場合は仕事の終了時)に請負人が不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは1項を適用しない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

ここも「通知」で足りるんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが急所じゃ。 権利を行使せよとは書いておらぬ。

一年以内に「その旨を請負人に通知」すれば足りる——その後は民法166条の消滅時効消滅時効しょうめつじこう権利を行使しないまま一定期間が過ぎることで、その権利が消滅する時効のこと。債権は知った時から5年、行使できる時から10年です(民法166条1項)。用語ページを見る →の一般の規定による、と読める。

対象も「種類又は品質」に限られておるのう。数量の不足には、この制限はかからぬ。

民法566条との対比

売買(566条) 請負(637条)
起算点 買主が不適合を知った時 注文者が不適合を知った時
期間 一年 一年
すべきこと 通知 通知
例外の判断時 引渡しの時 引渡しの時(引渡しを要しない場合は仕事の終了時)

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

ほぼ同じじゃ。 違いは、請負には「引渡しを要しない場合」のかっこ書きがある点——運送や演奏のような仕事を想定しておる、と読める。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者はその不適合を理由として履行の追完の請求等をすることができない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法637条1項がそのとおり定めています。

行政書士正誤問題AI生成類題

仕事の目的物を引き渡した時において請負人が不適合を知っていたときは、民法637条1項の規定は適用されない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法637条2項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法637条1項により、注文者は不適合を知った時から1年以内に権利を行使しなければならない。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法637条1項が求めているのは「その旨を請負人に通知」することです。

一次情報を確認する