民法第633条・債権
民法第633条:報酬の支払時期
報酬は仕事の目的物の引渡しと同時に支払い、引渡しを要しないときは民法624条1項が準用されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
請負代金は、いつ払うの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
引渡しと同時じゃ。 民法633条本文——役務の提供を目的とする契約の中では、めずらしい書きぶりじゃぞ。
条文
報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。ただし、物の引渡しを要しないときは、第六百二十四条第一項の規定を準用する。
| 場面 | 支払時期 |
|---|---|
| 物の引渡しを要するとき(本文) | 仕事の目的物の引渡しと同時 |
| 物の引渡しを要しないとき(ただし書) | 民法624条1項を準用(仕事を終わった後) |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「同時に」ってことは、同時履行の関係になるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そう読める書きぶりじゃ。 民法533条の同時履行の抗弁同時履行の抗弁双務契約の当事者の一方が、相手方が債務の履行を提供するまで自己の債務の履行を拒むことができるという権利(民法533条)。用語ページを見る →が働く場面じゃな。
注文者は、引渡しを受けるまで報酬を拒める。 請負人は、報酬を受けるまで引渡しを拒める——釣り合っておる。
雇用雇用当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約する契約(民法623条)。用語ページを見る →の民法624条1項も、委任委任当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法643条)。用語ページを見る →の民法648条2項本文も「後」じゃった。 請負だけが「同時」——目的物が残る仕事だからこそ、と読める。
ただし書——引渡しを要しない仕事
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
運送や、演奏のような仕事じゃな。 渡すべき物がない。
そのときは民法624条1項へ送る——「その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない」。
仕事の完成が先、報酬が後——同時履行にはならぬ、と読める。
資格別の演習
請負の報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に支払わなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法633条本文がそのとおり定めています。
物の引渡しを要しない請負については、報酬の支払時期について民法624条1項の規定が準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法633条ただし書がそのとおり定めています。
請負の報酬は、契約の成立と同時に支払わなければならない。
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解答:×
誤りです。民法633条本文は「仕事の目的物の引渡しと同時に」支払わなければならないと定めています。