民法第630条・債権

民法第630条:雇用の解除の効力

雇用の解除についても、将来に向かってのみ効力を生ずる旨を定めた民法620条が準用されます。

  • 行政書士
  • 司法書士
  • 司法試験

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

雇用契約を解除したら、これまでの給料も返すの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

返さぬ。 民法630条じゃ。賃貸借の民法620条を借りてきておる——将来に向かってのみ、じゃ。

条文

第六百二十条の規定は、雇用について準用する。

準用される民法620条は次のとおりです。

賃貸借の解除をした場合には、その解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。

要素 内容
効力 将来に向かってのみ
付随 損害賠償の請求を妨げない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

働いた分をなかったことにはできないもんね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが要じゃ。 労働は時とともに提供される。 すでに働いた時間は返しようがないのう。

民法545条1項の原状回復義務原状回復義務げんじょうかいふくぎむ解除によって各当事者が負う、相手方を契約前の状態に戻す義務のこと(民法545条1項本文)。用語ページを見る →をそのまま当てはめれば、労働の価値を金に換算し直すことになる——煩わしいばかりじゃ。

そこで、これから先だけを断つ——継続的な契約に共通の扱いと読める。

620条を準用する三つの契約

契約 条文
賃貸借賃貸借ちんたいしゃく当事者の一方が物の使用収益を相手方にさせ、相手方が賃料を支払い、契約終了時に物を返還することを約する契約(民法601条)。用語ページを見る → 民法620条(本体)
雇用雇用こよう当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約する契約(民法623条)。用語ページを見る → 民法630条
委任委任いにん当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法643条)。用語ページを見る → 民法652条

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

三つ並べて覚えるのじゃ。 どれも継続的に給付が積み重なる契約——そこに共通の理屈があるのう。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

民法620条の規定は、雇用について準用される。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法630条がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

雇用の解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法630条により準用される民法620条前段がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

雇用が解除された場合、民法545条1項により各当事者は原状回復義務を負う。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法630条が準用する民法620条前段により、雇用の解除は将来に向かってのみ効力を生じます。

一次情報を確認する