民法第631条・債権

民法第631条:使用者についての破産手続の開始による解約の申入れ

使用者が破産手続開始の決定を受けたときは期間の定めがあっても解約を申し入れられ、損害賠償は請求できません。

  • 司法書士
  • 司法試験

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

勤め先が破産したら、期間の途中でも辞められるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

辞められる。 民法631条じゃ。しかも損害賠償は互いに請求できぬ——そこまで書いてある。

条文

使用者が破産手続開始の決定を受けた場合には、雇用に期間の定めがあるときであっても、労働者又は破産管財人は、第六百二十七条の規定により解約の申入れをすることができる。この場合において、各当事者は、相手方に対し、解約によって生じた損害の賠償を請求することができない。

要素 条文の言葉
前提 使用者が破産手続開始の決定を受けた
期間の定め あるときであっても
できる者 労働者又は破産管財人
方法 民法627条により解約の申入れ解約の申入れかいやくのもうしいれ期間の定めのない継続的契約を将来に向けて終わらせるための意思表示のこと。賃貸借では民法617条、雇用では民法627条が一定期間の経過による終了を定めています。用語ページを見る →
後段 各当事者は解約によって生じた損害の賠償を請求することができない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

破産した会社の側からも申し入れられるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

「労働者又は破産管財人は」——双方に道が開かれておる。

労働者は、報酬の当てがなくなった職場に縛られずに済む。

破産管財人は、財団を整理するために雇用を畳める——そう読める。

後段——損害賠償を封じる

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

期間の途中なのに、賠償なしなんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法628条後段は、過失があれば賠償の責任を負うとしておった。 民法631条後段は、それを正面から封じておる。

破産という事態は、どちらの落ち度とも言い難いのう。そこで互いに請求させぬ、と読める。

「各当事者は」——労働者からも破産管財人からも、じゃ。

なお請負については民法642条が、注文者の破産について別の定めを置いておる——あちらは3項で賠償の道を残しておるぞ。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

使用者が破産手続開始の決定を受けた場合には、雇用に期間の定めがあるときであっても、労働者又は破産管財人は民法627条により解約の申入れをすることができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法631条前段がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法631条による解約がされた場合、各当事者は相手方に対し、解約によって生じた損害の賠償を請求することができない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法631条後段がそのとおり定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法631条により解約の申入れをすることができるのは、労働者に限られる。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法631条前段は「労働者又は破産管財人は」と定めています。

一次情報を確認する