民法第624条の2・債権
民法第624条の2:履行の割合に応じた報酬
使用者の責めによらず労働に従事できなくなったとき、又は雇用が中途で終了したときは、既にした履行の割合に応じて報酬を請求できます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
月の途中で辞めたら、その月の給料はゼロになっちゃうの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ならぬ。 民法624条の2じゃ。「既にした履行の割合に応じて」——働いた分は取れる、と定めておる。
条文
労働者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
一 使用者の責めに帰することができない事由によって労働に従事することができなくなったとき。 二 雇用が履行の中途で終了したとき。
| 号 | 場面 |
|---|---|
| 一号 | 使用者の責めに帰することができない事由によって労働に従事することができなくなった |
| 二号 | 雇用が履行の中途で終了した |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
一号、「使用者の責めに帰することができない」——使用者に責任があるときは?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのときは本条の出番ではない。 民法536条2項じゃ。
債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行できなくなったときは、債権者は反対給付の履行を拒めぬ——つまり報酬の全額を請求できる、と読める筋道じゃな。
割合で足りるのは、使用者に責めがない場合——そこで条文が分かれておるのじゃ。
同じ形が並ぶ
| 契約 | 条文 | 一号 | 二号 |
|---|---|---|---|
| 雇用雇用当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約する契約(民法623条)。用語ページを見る → | 民法624条の2 | 使用者の責めに帰することができない事由による履行不能 | 履行の中途での終了 |
| 請負請負当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約する契約(民法632条)。用語ページを見る → | 民法634条 | 注文者の責めに帰することができない事由による完成不能 | 仕事の完成前の解除 |
| 委任委任当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約(民法643条)。用語ページを見る → | 民法648条3項 | 委任者の責めに帰することができない事由による履行不能 | 履行の中途での終了 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
役務を提供する三つの契約に、そろって同じ形が置かれておる——まとめて覚えるのが得策じゃ。
請負だけは「可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるとき」という条件が加わるのう。仕事の完成を目的とする契約じゃからな。
資格別の演習
雇用が履行の中途で終了したときは、労働者は既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法624条の2第2号がそのとおり定めています。
使用者の責めに帰することができない事由によって労働に従事することができなくなったときは、労働者は既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法624条の2第1号がそのとおり定めています。
使用者の責めに帰すべき事由によって労働に従事することができなくなったときも、労働者は民法624条の2により既にした履行の割合に応じた報酬しか請求することができない。
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解答:×
誤りです。民法624条の2第1号は「使用者の責めに帰することができない事由によって」の場合を定めています。