民法第607条・債権
民法第607条:賃借人の意思に反する保存行為
賃借人の意思に反する保存行為によって賃借の目的を達せられなくなるときは、賃借人は契約を解除できます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
大規模な工事で、店として使えなくなったら?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
抜けられる。 民法607条じゃ。民法606条2項の受忍義務に、限界を引いておる条文じゃな。
条文
賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとする場合において、そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなるときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| ① | 賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとする |
| ② | そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなる |
| 効果 | 賃借人は契約の解除をすることができる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
二つの条件がそろわないとダメなんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが要じゃ。 不便になるだけでは足りぬ。 「目的を達することができなくなる」まで求めておる。
民法606条2項は「拒むことができない」と定めた。 拒めぬのなら、せめて契約から抜ける道を——そういう受け皿と読める。
止められぬ代わりに、去ることはできる——そういう構えじゃ。
解除に催告は要らない
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は端的に「契約の解除をすることができる」と書く。 民法541条のような催告催告相手に対して「〜してほしい」と促す通知のこと。制限行為能力者の相手方は、追認するかどうかの確答を求める催告ができます(民法20条)。用語ページを見る →を求めておらぬ。
保存行為は賃貸人の正当な行為じゃ。 債務不履行債務不履行債務者がその債務の本旨に従った履行をしないこと、又は債務の履行が不能であること。債権者は損害賠償を請求できます(民法415条1項)。用語ページを見る →を理由とする解除とは筋が違う——だから催告を挟む場面ではない、と読める。
資格別の演習
賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとする場合において、そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなるときは、賃借人は契約の解除をすることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法607条がそのとおり定めています。
賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとするときは、賃借人は常に契約の解除をすることができる。
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解答:×
誤りです。民法607条は、そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなるときに限って解除を認めています。
民法607条による解除には、あらかじめ催告をすることを要しない。
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解答:◯
正しい記述です。民法607条は催告を要件としていません。