民法第520条の12・債権
民法第520条の12:指図証券喪失の場合の権利行使方法
公示催告の申立てをした所持人は、債務者に目的物を供託させ、又は担保を供して履行させることができます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
公示催告が終わるまで、ずっと待つしかないの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
待たずに済む道がある。 民法520条の12じゃ。申立てをした段階で、二つの手が打てるぞ。
条文
金銭その他の物又は有価証券の給付を目的とする指図証券の所持人がその指図証券を喪失した場合において、非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをしたときは、その債務者に、その債務の目的物を供託させ、又は相当の担保を供してその指図証券の趣旨に従い履行をさせることができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 金銭その他の物又は有価証券有価証券権利が証券に結びついており、証券によって権利を行使・移転する仕組みの証券。民法は指図証券・記名式所持人払証券・その他の記名証券・無記名証券の4種を第七節に置いています。用語ページを見る →の給付を目的とする指図証券指図証券証券に記載された者又はその者が指図した者に弁済すべき有価証券。譲渡には裏書と交付が必要です(民法520条の2)。用語ページを見る → |
| 場面 | 所持人がその証券を喪失し、非訟事件手続法114条の公示催告手続公示催告手続非訟事件手続法に定められた、証券を無効とするための手続。指図証券を喪失した場合に用います(民法520条の11)。用語ページを見る →の申立てをした |
| 選択肢① | 債務者にその債務の目的物を供託供託弁済者が債権者のために弁済の目的物を供託所に預けること。供託をした時に債権が消滅します(民法494条1項)。用語ページを見る →させる |
| 選択肢② | 相当の担保を供して、その証券の趣旨に従い履行をさせる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
二つのうち、どっちを選ぶかは?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は「又は」と並べておるのみじゃ。どちらを選ぶかの基準までは書かれておらぬ。
考えてみよ。 供託なら、物は供託所に預けられ、後で決着がついてから受け取る。履行させるなら、いま手に入るが、担保を差し出さねばならぬ。
急ぐなら担保を積んで受け取り、急がぬなら供託させておく——そう読める作りじゃな。
なぜ担保が要るのか
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
なくした本人なのに、担保を出すの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
公示催告はまだ終わっておらぬからのう。その証券が別の誰かの手にあって、正当に取得されておるかもしれぬ(民法520条の5)。
後から本当の権利者が現れたとき、債務者が二重払いを迫られる——その危険を、担保で埋めるのじゃ。
「相当の担保」——金額は場面によって決まる、と読める書きぶりじゃな。
民法520条の11との関係
| 条文 | 何をする | 目的 |
|---|---|---|
| 民法520条の11 | 非訟事件手続法100条の公示催告手続 | 証券を無効にする |
| 民法520条の12 | 非訟事件手続法114条の公示催告の申立て | 手続の途中で権利を行使する |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
二つで一組じゃ。 紙を葬る手続と、その間をしのぐ手当て——どちらも欠かせぬ。
資格別の演習
金銭の給付を目的とする指図証券の所持人がその証券を喪失し、非訟事件手続法114条に規定する公示催告の申立てをしたときは、債務者にその債務の目的物を供託させることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法520条の12がそのとおり定めています。
民法520条の12により、公示催告の申立てをした所持人は、相当の担保を供して指図証券の趣旨に従い債務者に履行をさせることができる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法520条の12がそのとおり定めています。