民法第472条の2・債権
民法第472条の2:免責的債務引受における引受人の抗弁等
引受人は効力発生時に債務者が主張できた抗弁を対抗でき、取消権・解除権があれば履行を拒めます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
免責的でも、引受人は債務者の言い分を使えるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
使える。 民法472条の2じゃ。民法471条とほぼ同じ形——じゃが2項の言葉が微妙に違うのじゃぞ。そこを見抜けるか。
1項:抗弁の対抗
引受人は、免責的債務引受により負担した自己の債務について、その効力が生じた時に債務者が主張することができた抗弁をもって債権者に対抗することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 引受人引受人債務引受によって債務者の債務と同一の内容の債務を負担する者のこと。用語ページを見る →は |
| 基準時 | その効力が生じた時 |
| 何を | 債務者が主張することができた**抗弁抗弁請求を受けた者が、その請求を退けたり拒んだりするために主張できる事由のこと。用語ページを見る →** |
| 誰に | 債権者に対抗できる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法471条1項と、言葉まで同じ?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「併存的債務引受併存的債務引受引受人が債務者と連帯して、債務者が債権者に対して負担する債務と同一の内容の債務を負担すること(民法470条1項)。元の債務者は債務を免れません。用語ページを見る →」が「免責的債務引受免責的債務引受引受人が債務者と同一の内容の債務を負担し、債務者が自己の債務を免れること(民法472条1項)。用語ページを見る →」に変わっただけじゃ。引き受けたのが同一の内容の債務である以上、扱いも同じ——当然の並びじゃな。
2項:取消権・解除権があるとき
債務者が債権者に対して取消権又は解除権を有するときは、引受人は、免責的債務引受がなければこれらの権利の行使によって債務者がその債務を免れることができた限度において、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「免責的債務引受がなければ」——この一句が民法471条2項にはなかった!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
見事じゃ。そこが違いよ。
| 民法471条2項(併存的) | 民法472条の2第2項(免責的) | |
|---|---|---|
| 限度 | これらの権利の行使によって債務者がその債務を免れるべき限度 | 免責的債務引受がなければこれらの権利の行使によって債務者がその債務を免れることができた限度 |
なぜ言葉を足したか。 免責的債務引受では、債務者はすでに債務を免れておる(民法472条1項)。「免れるべき限度」と書いたら、免れる債務がもう無いことになってしまうのじゃ。
そこで**「引受がなかったとしたら」と仮定を置く**。引受がなければ免れたはずの限度——そこまで拒めるというわけじゃな。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
条文の一句一句に理由があるんだ……。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
法律の言葉は、飾りで長くなることはない。 長いところには、長くなる理由がある——この二か条は、その良い見本じゃ。
資格別の演習
免責的債務引受の引受人は、その効力が生じた時に債務者が主張することができた抗弁をもって債権者に対抗することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法472条の2第1項がそのとおり定めています。
債務者が債権者に対して解除権を有するときは、免責的債務引受の引受人は、免責的債務引受がなければその権利の行使によって債務者がその債務を免れることができた限度において、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法472条の2第2項がそのとおり定めています。