民法第406条・債権
民法第406条:選択債権における選択権の帰属
数個の給付から選ぶ債権では、選択権は債務者に属します。選択債権の6か条の入口です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「馬か牛か、どちらか1頭を渡す」みたいな約束もあるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ある。それが**選択債権選択債権数個の給付の中から選択によって内容が定まる債権のこと。選択権は原則として債務者に属します(民法406条)。用語ページを見る →**じゃ。民法406条から411条まで、6か条をかけて丁寧に定めておるぞ。
条文の内容
債権の目的が数個の給付の中から選択によって定まるときは、その選択権は、債務者に属する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 債権の目的が数個の給付の中から選択によって定まるとき |
| 誰に | その選択権選択権選択債権において、どの給付をするかを決める権利。相手方に対する意思表示によって行使します(民法407条1項)。用語ページを見る →は、債務者に属する |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
また債務者だ! 民法402条1項の通貨の選択も債務者だったね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく覚えておったのう。選ぶのは債務者——民法の型じゃ。
給付する側が、自分にとって都合のよいものを選べる。債務は重すぎてはならぬという配慮と読めような。
任意規定である
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は「債務者に属する」と言い切っておるが、これは任意規定任意規定当事者が異なる合意をすればそちらが優先する規定。民法91条にいう「公の秩序に関しない規定」がこれにあたります。用語ページを見る →と読める。当事者が「選択権は債権者にある」と定めれば、それに従うのが債権法の常じゃ。
実際、民法409条は「第三者が選択をすべき場合」を定めておる。債務者以外が選ぶ場面があることを、民法自身が前提としておるのじゃな。
選択債権の6か条
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法406条 | 選択権の帰属(債務者) |
| 民法407条 | 選択権の行使(相手方への意思表示) |
| 民法408条 | 選択権の移転(催告しても選択しないとき) |
| 民法409条 | 第三者の選択権 |
| 民法410条 | 不能による選択債権の特定 |
| 民法411条 | 選択の効力(債権発生時にさかのぼる) |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
誰が・どうやって・選ばなかったら・不能だったら・効果は——全部そろってる!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
みごとな整理じゃ。ひとつの制度を、6つの角度から漏れなく定める——民法の書きぶりの見本のような並びじゃな。
第一節「債権の目的」は、民法399条から411条まで。そのうち半分近くを選択債権が占めておることになるのう。
資格別の演習
債権の目的が数個の給付の中から選択によって定まるときは、その選択権は債務者に属する。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法406条がそのとおり定めています。
選択債権における選択権は、常に債権者に属する。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。民法406条は「その選択権は、債務者に属する」と定めています。
民法409条は第三者が選択をすべき場合について定めており、選択権が債務者以外に属する場合があることを前提としている。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法409条1項は「第三者が選択をすべき場合には、その選択は、債権者又は債務者に対する意思表示によってする」と定めています。