民法第405条・債権
民法第405条:利息の元本への組入れ
1年分以上の利息が延滞し、催告しても支払われないとき、債権者は利息を元本に組み入れられます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
利息を払ってもらえないまま何年も経ったら、債権者は損しっぱなし?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこで民法405条の**重利重利延滞した利息を元本に組み入れること。利息の支払が1年分以上延滞し、催告しても支払われないとき、債権者は元本に組み入れることができます(民法405条)。用語ページを見る →**じゃ。利息を元本に組み入れる——組み入れれば、その分にも利息が生まれることになるのう。
条文の内容
利息の支払が一年分以上延滞した場合において、債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないときは、債権者は、これを元本に組み入れることができる。
| # | 要件 |
|---|---|
| ① | 利息の支払が1年分以上延滞した |
| ② | 債権者が催告をした |
| ③ | 債務者がその利息を支払わない |
| 効果 | 債権者は、これを元本に組み入れることができる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
催告催告相手に対して「〜してほしい」と促す通知のこと。制限行為能力者の相手方は、追認するかどうかの確答を求める催告ができます(民法20条)。用語ページを見る →が要るんだね。ただ待ってればいいわけじゃない。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが要じゃ。債務者に一度は促す。それでも払わぬなら組入れを許す——段階を踏ませておるのじゃな。
そして「することができる」じゃ。当然に組み入れられるのではなく、債権者の選択にかかる。
「1年分以上」
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は「1年分以上」と書く。1年間待てばよい、ではない。1年分に相当する利息が延滞しておることを求めておる。
ここも条文の言葉のとおりに読むところじゃな。
不法行為の遅延損害金には及ばない
最高裁は、不法行為に基づく損害賠償債務の遅延損害金について、次のように判断しました。
不法行為に基づく損害賠償債務の遅延損害金は,民法405条の適用又は類推適用により元本に組み入れることはできない。 (最判令和4年1月18日・民集第76巻1号1頁)
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「適用又は類推適用により」——どちらもダメなんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
要旨は両方をまとめて否定しておる。条文の文言に当てはまらぬし、似た場面として引き寄せることもできぬ、ということじゃな。
405条が語るのは利息の延滞じゃ。履行遅滞履行遅滞履行期を過ぎても履行しないこと。いつから遅滞の責任を負うかは、確定期限・不確定期限・期限の定めなしで異なります(民法412条)。用語ページを見る →による遅延損害金は、条文のいう「利息」とは別物——そう読める判断じゃ。
利息をめぐる3か条
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法404条 | 法定利率法定利率別段の意思表示がないときに適用される利率。年3パーセントを出発点として、3年を一期として変動します(民法404条2項・3項)。用語ページを見る →(年3パーセント・3年ごとに変動) |
| 民法405条 | 利息の元本への組入れ |
| 民法419条 | 金銭債務の不履行と損害賠償の額 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
利率を決め、延滞に手当てをし、不履行の効果を定める——第一節「債権の目的」の中で、金銭にまつわる条文が並んでおるのう。
そのうち419条だけは第二節「債権の効力」にある。目的の話と効力の話——民法は場所も分けておるぞ。
資格別の演習
利息の支払が1年分以上延滞した場合において、債権者が催告をしても債務者がその利息を支払わないときは、債権者はこれを元本に組み入れることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法405条がそのとおり定めています。
利息の支払が1年分以上延滞したときは、催告をしなくても、債権者はこれを元本に組み入れることができる。
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解答:×
誤りです。民法405条は「債権者が催告をしても、債務者がその利息を支払わないとき」としています。
不法行為に基づく損害賠償債務の遅延損害金は、民法405条の適用又は類推適用により元本に組み入れることはできない。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。最判令和4年1月18日(民集第76巻1号1頁)の裁判要旨がそのとおり判示しています。
一次情報を確認する
- e-Gov法令検索:民法第405条
- 最判令和4年1月18日(民集 第76巻1号1頁)(令和2(受)1518)