民法第361条・物権
民法第361条:抵当権の規定の準用
不動産質については、足りない部分を抵当権の規定が埋めます。同じ不動産を担保にする者どうしの助け合いです。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
第三節「不動産質」って6か条しかないよね。足りない部分は?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法361条じゃ。抵当権抵当権目的物の占有を移さずに設定できる担保物権(民法369条以下)。先取特権の効力については、その性質に反しない限り抵当権の規定が準用されます(民法341条)。用語ページを見る →の規定を借りてくる。第三節の締めくくりじゃな。
条文の内容
不動産質権については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、次章(抵当権)の規定を準用する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 不動産質権について |
| 優先するもの | この節(第三節=民法356条〜360条)に定めるもの |
| 条件 | その性質に反しない限り |
| 準用先 | **次章(抵当権)**の規定=民法369条以下 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
条文のなかに「(抵当権)」って括弧書きがある。親切だね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
読む者が迷わぬようにじゃな。民法362条2項も「前三節(総則、動産質及び不動産質)」と、章節の名を括弧で示しておる。
なぜ抵当権なのか
| 不動産質 | 抵当権 | 動産質 | |
|---|---|---|---|
| 目的物 | 不動産 | 不動産 | 動産 |
| 対抗要件 | 登記登記不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。用語ページを見る → | 登記(民法373条) | 継続占有(民法352条) |
| 占有 | 移す | 移さない | 移す |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
不動産質と抵当権は、どっちも不動産で登記なんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが準用先に選ばれた理由と読める。占有を移すかどうかは違えど、不動産を担保にするという点で共通しておる。だから順位や実行の手続は、抵当権の規定がそのまま使えるのじゃな。
第一節「総則」の民法350条が留置権と先取特権から借りてきたのとは、借り先が違う。節ごとに、いちばん近い制度から借りてくる——民法の合理さじゃ。
民法の準用の連鎖(担保物権)
| 借りる側 | 借りる条文 |
|---|---|
| 民法305条 | 民法296条(留置権 → 先取特権) |
| 民法341条 | 抵当権の規定(先取特権 → 抵当権) |
| 民法350条 | 民法296条〜300条・304条(留置権・先取特権 → 質権) |
| 民法361条 | 次章の規定(不動産質 → 抵当権) |
| 民法362条2項 | 前三節の規定(権利質権利質財産権を目的とする質権のこと(民法362条1項)。債権を目的とする場合は、第三債務者への通知又は承諾が対抗要件となります(民法364条)。用語ページを見る → → 総則・動産質・不動産質) |
| 民法372条 | 民法296条・304条・351条(抵当権 → 留置権・先取特権・質権) |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
こうして並べると、担保物権は互いに条文を貸し借りしておるのが分かろう。民法372条を見よ。抵当権もまた、他から借りておる。一方通行ではないのじゃ。
資格別の演習
不動産質権については、第三節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、抵当権の規定が準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法361条がそのとおり定めています。
質権は、財産権をその目的とすることができ、その質権については、この節に定めるもののほか、その性質に反しない限り、総則・動産質・不動産質の規定が準用される。
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解答:◯
正しい記述です。民法362条1項・2項がそのとおり定めています。
民法361条により、不動産質権については抵当権の規定が優先して適用される。
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解答:×
誤りです。条文は「この節に定めるもののほか」としており、第三節の規定が優先します。抵当権の規定は、それを補うものとして準用されます。