民法第313条・物権

民法第313条:不動産賃貸の先取特権の目的物の範囲

土地の賃貸人と建物の賃貸人で、及ぶ動産の範囲が違います。土地のほうが広く、果実にまで及びます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「賃借人の動産」(民法312条)って、どの動産まで? 賃借人が持っている物ぜんぶ?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこを絞るのが民法313条じゃ。土地と建物で、範囲が違う。並べて読むのが早道じゃぞ。

1項:土地の賃貸人

土地の賃貸人の先取特権は、その土地又はその利用のための建物に備え付けられた動産、その土地の利用に供された動産及び賃借人が占有するその土地の果実について存在する。

# 対象
① その土地又はその利用のための建物に備え付けられた動産
② その土地の利用に供された動産
③ 賃借人が占有するその土地の果実

2項:建物の賃貸人

建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産について存在する。

# 対象
① 賃借人がその建物に備え付けた動産

読み比べ

土地の賃貸人(1項) 建物の賃貸人(2項)
備え付けられた動産 ◯(土地・利用のための建物) ◯(その建物)
利用に供された動産 ◯ —
果実果実かじつ物から生じる収益のこと。作物などの天然果実と、賃料などの法定果実があります(民法88条)。善意の占有者はこれを取得できます(民法189条1項)。用語ページを見る → ◯(賃借人が占有する土地の果実) —

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

土地のほうがずっと広い!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおり。土地は使い方が多様じゃからのう。農具、収穫した作物、建物の中の道具——土地の利用にまつわるものが広く入る。

対して建物は「備え付けた動産」のみじゃ。持ち込んだ家具や機械、と読める。条文が挙げた言葉の数の差が、そのまま範囲の差になっておる。

譲渡・転貸の場合

民法314条は、次のように定めます。

賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は、譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても、同様とする。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

譲受人や転借人の動産にも及ぶ。賃借権を人に渡すだけで先取特権から逃げられては困るからのう。しかも譲渡人・転貸人が受けるべき金銭にも及ぶ。転貸料じゃな。

民法254条や286条でも見たとおり、民法は「渡せば逃げられる」という抜け道を塞ぐのが常じゃ。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産について存在する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法313条2項がそのとおり定めています。

行政書士正誤問題AI生成類題

土地の賃貸人の先取特権は、賃借人が占有するその土地の果実についても存在する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法313条1項がそのとおり定めています。建物の賃貸人については、果実は挙げられていません。

司法書士正誤問題AI生成類題

賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法314条前段がそのとおり定めています。譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても同様です。

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