民法第312条・物権

民法第312条:不動産賃貸の先取特権

賃料が払われないとき、賃貸人は賃借人の動産から優先弁済を受けられます。動産の先取特権のなかで最上位に置かれる権利です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

部屋を貸したのに家賃を払ってもらえない。部屋の中の荷物を押さえられる?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法312条じゃ。賃借人の動産について先取特権先取特権さきどりとっけん法律の規定に従い、債務者の財産から他の債権者に先立って弁済を受ける権利(民法303条)。当事者の契約ではなく法律によって当然に生じる担保物権です。用語ページを見る →を持つ。しかも民法330条1項一号により、動産の先取特権のなかで第1順位じゃぞ。

条文の内容

不動産の賃貸の先取特権は、その不動産の賃料その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関し、賃借人の動産について存在する。

要素 条文の言葉
被担保債権 その不動産の賃料その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務
目的物 賃借人の動産

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

賃料だけじゃなくて「その他の賃貸借関係から生じた債務」も入るんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文がそう広く書いておる。原状回復の費用や損害賠償も、賃貸借関係から生じたものであれば入りうる、と読める。

ただし民法315条が、清算の場面では前期・当期・次期の賃料等に絞る旨を定めておる。広げる条文と絞る条文がセットになっておるのじゃ。

目的物の範囲は民法313条

条文 誰の先取特権 目的物
民法313条1項 土地の賃貸人 その土地又はその利用のための建物に備え付けられた動産、その土地の利用に供された動産、賃借人が占有するその土地の果実
民法313条2項 建物の賃貸人 賃借人がその建物に備え付けた動産

第1順位である理由

民法330条1項は、動産の先取特権の順位を次のように定めます。

順位 先取特権
1 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸
2 動産の保存
3 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

1順位に並ぶ3つ——賃貸・宿泊・運輸——には共通点がある。いずれも他人の動産を自分の場所や手元に置いておる者じゃな。

もっとも、民法330条2項には制限もあるぞ。第1順位の先取特権者が、債権取得の時に第2順位・第3順位の者があることを知っていたときは、優先権を行使できぬ。知っておったなら遠慮せよ、ということじゃ。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

不動産の賃貸の先取特権は、その不動産の賃料その他の賃貸借関係から生じた賃借人の債務に関し、賃借人の動産について存在する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法312条がそのとおり定めています。

行政書士正誤問題AI生成類題

建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産について存在する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法313条2項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

同一の動産について特別の先取特権が競合する場合、不動産の賃貸の先取特権は第1順位に属する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。民法330条1項1号が、不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権を第1順位としています。

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