民法第211条・物権

民法第211条:通行の場所及び方法

通れるとしても、どこをどう通るかは自由ではありません。「損害が最も少ないもの」を選ぶこと、そして必要があれば通路を開設できることを定めます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

通っていいなら、いちばん近道を通りたいな!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そう都合よくはいかぬ。民法211条が基準を置いておってな。近さではなく、相手の損害の少なさで決まるのじゃよ。

1項:損害が最も少ないものを選ぶ

前条の場合には、通行の場所及び方法は、同条の規定による通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

条件は2つ、どちらも満たす必要があります。

# 条文の言葉
通行権を有する者のために必要であること
かつ、他の土地のために損害が最も少ないこと

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「かつ」でつながってる。自分に必要なだけじゃダメなんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

相隣関係相隣関係そうりんかんけい隣り合う土地の所有者どうしの利害を調整する民法209条〜238条のルール。所有権を互いに少しずつ制限し、また少しずつ広げます。用語ページを見る →の条文は、たいていこの型でな。一方に権利を認めるとき、必ず他方の負担を最小にする条件を付ける。民法209条2項でも同じ言い回しが出ておったじゃろう。

2項:通路の開設

前条の規定による通行権を有する者は、必要があるときは、通路を開設することができる。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

ただ歩くだけじゃなく、道を作ってもいいんだ!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文は「必要があるときは」と限定しておる。そして通路の開設のために生じた損害については、民法212条ただし書が別扱いを定めておるゆえ、あわせて読むとよい。

判例との関係

最判平成18年3月16日(民集第60巻3号735頁)の裁判要旨は、自動車による通行を前提とする民法210条1項所定の通行権について、次のように述べています。

自動車による通行を前提とする民法210条1項所定の通行権の成否及びその具体的内容は,公道に至るため他の土地について自動車による通行を認める必要性,周辺の土地の状況,上記通行権が認められることにより他の土地の所有者が被る不利益等の諸事情を総合考慮して判断すべきである。

参照法条には民法210条1項と211条1項が並んでいます。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

要旨が挙げる「他の土地の所有者が被る不利益」は、民法211条1項の「他の土地のために損害が最も少ないもの」と響き合っておるのう。成否と内容が、同じ物差しで測られておるわけじゃ。

資格別の演習

宅建正誤問題AI生成類題

民法210条の通行権を有する者は、通行の場所及び方法について、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。

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解答:

正しい記述です。民法211条1項がそのとおり定めています。あわせて「通行権を有する者のために必要であり」という条件も満たす必要があります。

行政書士正誤問題AI生成類題

民法210条の通行権を有する者は、必要があるときは通路を開設することができる。

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解答:

正しい記述です。民法211条2項がそのとおり定めています。

司法書士正誤問題AI生成類題

通行の場所及び方法は、通行権を有する者にとって最も便利なものを選ぶことができる。

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解答:×

誤りです。民法211条1項は「通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないもの」を選ぶべきものとしています。便利さを基準とする規定ではありません。

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