民法第149条・総則

民法第149条:仮差押え等による時効の完成猶予

仮差押え・仮処分があると、その事由が終了した時から6か月を経過するまで時効は完成しません。147条・148条と違い、更新の規定が置かれていない点が要です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

仮差押えをしておけば、時効は振り出しに戻るの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

戻らぬ。民法149条には更新の規定が無いのじゃ。完成猶予完成猶予かんせいゆうよ一定の事由がある間、時効が完成しないこと(民法147条以下)。それまで経過した期間はそのまま残る点で、振り出しに戻る更新と異なります。用語ページを見る →だけでな。条文の見出しをよう見よ——「仮差押え等による時効の完成猶予」じゃ。「及び更新」が付いておらぬ。

条文の内容

次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。 一 仮差押え 二 仮処分

事由
仮差押え
仮処分
要素 内容
猶予の始まり その事由が終了した時から
猶予の長さ 6か月を経過するまで
効果 時効は、完成しない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

147条や148条は「事由が終了するまで」だったのに、149条は「終了した時から6か月」なんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よう見比べたのう。猶予の数え方そのものが違う。149条は、事由が終わってから6か月を数える。それまでの間ずっと猶予されておるのは同じじゃが、書き方が単純じゃな。

3つの条文を並べる

条文 見出し 完成猶予 更新
民法147条 裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新 あり あり(権利が確定したとき)
民法148条 強制執行等による時効の完成猶予及び更新 あり あり(取下げ等を除く)
民法149条 仮差押え等による時効の完成猶予 あり なし

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

見出しを見れば分かるんだ!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおり。条文の見出しは、内容の要約になっておる。147条・148条には「及び更新」があり、149条には無い。見出しを読む癖をつけると、こういう違いを取りこぼさずに済むぞ。

そして民法153条2項も、この整理を裏づけておる。「第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶予は」——猶予としか書いておらぬ。

完成猶予だけの条文たち

第七章第一節には、更新を伴わない完成猶予の条文が並んでいます。

条文 事由 猶予の長さ
民法149条 仮差押え・仮処分 終了時から6か月
民法150条1項 催告催告さいこく相手に対して「〜してほしい」と促す通知のこと。制限行為能力者の相手方は、追認するかどうかの確答を求める催告ができます(民法20条)。用語ページを見る → 催告の時から6か月
民法151条1項 協議を行う旨の合意(書面) 1年等(3つの時のいずれか早い時まで)
民法158条〜160条 未成年者等・夫婦間・相続財産 6か月
民法161条 天災等 障害の消滅時から3か月

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

6か月という数字が繰り返し出てくるのが分かるかの。民法が「立て直すのに要る時間」として置いておる目安じゃな。161条の3か月だけが違うゆえ、そこは押さえておくのじゃぞ。

手続の通知

民法154条により、149条各号に掲げる事由に係る手続も、時効の利益を受ける者に対してしないときは、その者に通知をした後でなければ完成猶予の効力を生じません。

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

仮差押えがある場合には、その事由が終了した時から6か月を経過するまでの間は、時効は完成しない。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。民法149条1号がそのとおり定めています。同条2号は仮処分を挙げています。

司法書士正誤問題AI生成類題

仮差押えがあったときは、その事由が終了した時から、時効は新たにその進行を始める。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。民法149条は完成猶予完成猶予かんせいゆうよ一定の事由がある間、時効が完成しないこと(民法147条以下)。それまで経過した期間はそのまま残る点で、振り出しに戻る更新と異なります。用語ページを見る →のみを定めており、更新の規定を置いていません。同条の見出しも「仮差押え等による時効の完成猶予」であり、民法147条・148条の見出しにある「及び更新」がありません。

司法試験正誤問題AI生成類題

民法153条2項は、民法149条から151条までの規定による時効の完成猶予について、完成猶予の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ効力を有すると定めている。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。民法153条2項がそのとおり定めています。同項が「完成猶予」とのみ述べていることからも、民法149条から151条までが更新を伴わない規定であることが確認できます。

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