刑法第218条・遺棄の罪

刑法第218条:保護責任者遺棄等

保護する責任のある者が遺棄し、または生存に必要な保護をしない罪です。不作為と死の結果との因果関係を認めた最高裁判例があります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「保護をしなかったとき」——何もしないことが罪になるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこが保護責任者遺棄等保護責任者遺棄等ほごせきにんしゃいきとう老年者・幼年者・身体障害者または病者を保護する責任のある者が、これらの者を遺棄し、またはその生存に必要な保護をしなかったこと(刑法218条)。3月以上5年以下の拘禁刑です。用語ページを見る →罪の要じゃ。保護する責任があるからこそ、何もしないことが行為になる。刑法で不作為が正面から書かれた、数少ない条文じゃな。

条文の内容

老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
主体 老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者
客体 これらの者
行為① 遺棄し
行為② またはその生存に必要な保護をしなかった
刑 3月以上5年以下の拘禁刑

217条との対比

項目 刑法217条 刑法218条
主体 制限なし 保護する責任のある者
行為 遺棄 遺棄+保護をしなかったこと
刑 1年以下の拘禁刑 3月以上5年以下の拘禁刑

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

下限がついて、上限も5倍だ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

保護する責任がある——その一点で、これだけ変わる。101条の看守者、138条の税関職員、194条の特別公務員と同じ発想じゃな。

判例——不作為と死の結果の因果関係

最判平成元年12月15日は、被告人らによって注射された覚せい剤により被害者の女性が錯乱状態に陥った時点において、直ちに被告人が救急医療を要請していれば、同女の救命が合理的な疑いを超える程度に確実であったと認められる本件事案の下では、このような措置をとらなかった被告人の不作為と同女の死亡との間には因果関係があるとしました。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「救命が確実だった」といえるかどうかが決め手なんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

合理的な疑いを超える程度に確実——最高裁はこの基準を示しておる。不作為の因果関係を考えるときの出発点になる判断じゃな。

致死傷の場合

第219条により、217条・218条の罪を犯して人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断されます。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

病者を保護する責任のある者がその生存に必要な保護をしなかったときは、3月以上5年以下の拘禁刑に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法218条の定めです。

司法試験正誤問題AI生成類題

直ちに救急医療を要請していれば救命が合理的な疑いを超える程度に確実であったと認められる場合には、これをしなかった不作為と死亡との間に因果関係が認められた事例がある。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。最判平成元年12月15日の事案です。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

章の締めくくりは219条じゃ。

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