刑法第210条・過失傷害の罪
刑法第210条:過失致死
過失により人を死亡させる罪です。50万円以下の罰金のみで、拘留も科料も選択肢に含まれていません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
人が亡くなっているのに、罰金だけ……。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
重い問いじゃな。じゃが条文はそう書いておる。通常の過失であれば罰金にとどまる——その代わり、211条が業務上の過失と重過失を分けて重く扱っておるのじゃ。
条文の内容
過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。
要件を分解する
| 要件 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 内心 | 過失により |
| 結果 | 人を死亡させた |
| 刑 | 50万円以下の罰金 |
209条との違い
| 条文 | 結果 | 刑 | 科料 | 親告罪 |
|---|---|---|---|---|
| 209条 | 傷害 | 30万円以下の罰金 | あり | ◯ |
| 210条 | 死亡 | 50万円以下の罰金 | なし | — |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
210条には科料がないんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
細かいところをよく見ておる。死亡という結果に、最も軽い刑を用意してはおらぬということじゃな。条文の選択刑は、それ自体が評価を表しておるのじゃ。
205条との比較
| 条文 | 内心 | 刑 |
|---|---|---|
| 刑法205条(傷害致死傷害致死身体を傷害し、よって人を死亡させること(刑法205条)。3年以上の有期拘禁刑です。用語ページを見る →) | 傷害の故意あり | 3年以上の有期拘禁刑 |
| 刑法210条(過失致死過失致死過失により人を死亡させること(刑法210条)。50万円以下の罰金で、過失傷害罪と異なり親告罪とはされていません。用語ページを見る →) | 過失 | 50万円以下の罰金 |
同じ死亡という結果でも、傷害の故意があったかどうかで、拘禁刑と罰金に分かれます。
死亡結果をめぐる条文の並び
| 条文 | 内心 | 刑 |
|---|---|---|
| 刑法199条(殺人殺人人を殺すこと(刑法199条)。死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑で、未遂(203条)・予備(201条)も処罰されます。用語ページを見る →) | 殺意あり | 死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑 |
| 刑法205条(傷害致死) | 傷害の故意 | 3年以上の有期拘禁刑 |
| 刑法211条(業務上過失致死傷等業務上過失致死傷等業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させること(刑法211条前段)。重大な過失により人を死傷させた場合も同じ刑で、5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。用語ページを見る →) | 業務上の過失・重過失 | 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 刑法210条(過失致死) | 通常の過失 | 50万円以下の罰金 |
資格別の演習
過失致死罪の法定刑は、50万円以下の罰金である。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。拘禁刑・拘留・科料は含まれていません。
過失傷害罪には科料が選択刑として含まれているが、過失致死罪には含まれていない。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。209条1項は「30万円以下の罰金又は科料」、210条は「50万円以下の罰金」です。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
章の締めくくりは211条。業務という一語が、刑をここまで動かすかと驚くはずじゃ。