刑法第197条の4・汚職の罪

刑法第197条の4:あっせん収賄

他の公務員に不正な行為をさせるあっせんの報酬として賄賂を収受する罪です。自分の職務を対価としない点で、他の収賄罪と決定的に異なります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「職務に関し」が出てこない!

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よく気づいたのう。そこがあっせん収賄あっせん収賄あっせんしゅうわい公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるようにあっせんをすること等の報酬として賄賂を収受等すること(刑法197条の4)。自分の職務ではなく、他の公務員への働きかけを対価とする類型です。用語ページを見る →罪の核心じゃ。対価は自分の職務ではなく、他の公務員へのあっせん——だから条文の書き方がまるで違う。

条文の内容

公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
主体 公務員(刑法上の)公務員(刑法上の)こうむいん刑法7条1項が定める、国または地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員・委員その他の職員のこと。「公務に従事する」ことが決め手で、役所に勤めているかどうかではありません。用語ページを見る →
請託 請託を受け(必須)
あっせんの内容 他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、または相当の行為をさせないように
対価 あっせんをすること又はしたことの報酬として
行為 賄賂を収受し、またはその要求もしくは約束をした
刑 5年以下の拘禁刑

他の収賄罪との決定的な違い

条文 賄賂の対価
197条1項 自分の職務
197条の2 自分の職務(賄賂の行き先が第三者)
197条の3 自分の職務上の不正
197条の4 他の公務員へのあっせん

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

自分の職務権限が関係ないなら、公務員じゃなくてもいいんじゃない?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

鋭い問いじゃ。じゃが条文は「公務員が請託を受け」と書いておる。主体は公務員に限られる。公務員という立場があるからこそ、あっせんに力が生じる——そう見ておるのじゃな。

あっせんの内容は「不正」に限られる

条文は「職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないように」と書いています。正当なあっせんは、この条文の文言に当たりません。

あっせんの中身 条文への当てはまり
他の公務員に不正な行為をさせる ◯
他の公務員に相当の行為をさせない ◯
正当な範囲の働きかけ 条文の文言に当たらない

「すること又はしたことの報酬」

あっせんをこれからする場合と、すでにした場合の双方が対象です。時間の前後を条文自身がふさいでいます。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

あっせん収賄罪の主体は公務員に限られる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「公務員が請託を受け」と定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

あっせん収賄罪は、すでにしたあっせんの報酬として賄賂を収受した場合にも成立する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「あっせんをすること又はしたことの報酬として」と定めています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の197条の5は、収賄の6か条を締めくくる没収と追徴の条文じゃ。

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