刑法第165条・印章偽造の罪
刑法第165条:公印偽造及び不正使用等
公務所・公務員の印章等および電磁的記録印章等を偽造し、または不正に使用する罪です。155条で定義された語が、そのまま使われています。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「印章等」って、155条で定義されてた言葉だよね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく覚えておったな。155条1項1号のカッコ書きが「以下この章、第百六十五条及び第百六十七条において」と書いておったじゃろう。定義が章をまたいで効いておるのじゃ。
条文の内容
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 行使の目的で、公務所又は公務員の印章等又は電磁的記録印章等を偽造した者は、3月以上5年以下の拘禁刑に処する |
| 2項 | 公務所・公務員の印章等・電磁的記録印章等を不正に使用し、または偽造したそれらを使用した者も、前項と同様とする |
155条から借りている定義
| 語 | 定義(刑法155条1項) |
|---|---|
| 印章等印章等刑法155条1項1号が定義する語で、印章または署名をいいます。第17章、165条および167条で共通して用いられます。用語ページを見る → | 公務所もしくは公務員の印章もしくは署名 |
| 電磁的記録印章等電磁的記録印章等刑法155条1項2号が定義する語で、印章等として表示されることとなる電磁的記録をいいます。押印・署名のデジタル版を条文に取り込んだものです。用語ページを見る → | 印章等として表示されることとなる電磁的記録 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
同じ言葉を2度定義しなくていいんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのために、155条のカッコ書きが適用範囲まで書いてあったのじゃな。条文のカッコ書きは飾りではない——どこまで効くかまで含めて読むのじゃぞ。
155条との役割分担
| 条文 | 守る対象 |
|---|---|
| 刑法155条 | 印章等を使って作られた文書 |
| 刑法165条 | 印章等そのもの |
公印公印公務所または公務員の印章等・電磁的記録印章等。刑法165条が、行使の目的でこれを偽造する行為と、不正に使用する行為を処罰します。用語ページを見る →を偽造して文書を偽造すれば、165条と155条の双方が問題になります。
未遂
第168条により、165条2項の罪の未遂は罰せられます。1項は対象外です。
資格別の演習
行使の目的で、公務員の電磁的記録印章等を偽造した者は、3月以上5年以下の拘禁刑に処せられる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法165条1項は、印章等と電磁的記録印章等の双方を客体としています。
刑法165条にいう「印章等」の意味は、刑法155条1項1号のカッコ書きが定めている。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。同カッコ書きは「以下この章、第165条及び第167条において」と適用範囲を明示しています。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
次の166条は、印章ではなく記号じゃ。似て非なるものを、条文は分けて扱っておる。