刑法第163条の5・支払用カード電磁的記録に関する罪
刑法第163条の5:未遂罪(支払用カード電磁的記録に関する罪)
163条の2と163条の4第1項の未遂を処罰します。所持罪と準備罪の一部が外れている点を、条文の文言から確かめます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
条文をとびとびに名指ししてる。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
128条と同じ書き方じゃな。章のなかから必要なものだけを選ぶやり方じゃ。何が外れておるかを見よ。
条文の内容
第百六十三条の二及び前条第一項の罪の未遂は、罰する。
未遂処罰の一覧
| 条文 | 罪 | 未遂処罰 |
|---|---|---|
| 163条の2(1項〜3項) | 支払用カード電磁的記録支払用カード電磁的記録クレジットカードその他の代金・料金の支払用カードを構成する電磁的記録、および預貯金の引出用カードを構成する電磁的記録。刑法第2編第18章の2が、その不正作出・供用・譲渡し・所持・準備を処罰します。用語ページを見る →不正作出等 | ◯ |
| 163条の3 | 不正電磁的記録カード所持 | — |
| 163条の4第1項 | 情報の取得・提供 | ◯ |
| 163条の4第2項 | 情報の保管 | — |
| 163条の4第3項 | 器械・原料の準備 | — |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
所持と保管が外れてる。どちらも「持ち続ける」タイプだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
うまい見方じゃ。持ち続ける行為は、始まった時点で完成しておるとも言える。そこに未遂を考える余地は乏しい——条文の選び方には、そうした筋が通っておるのじゃな。
未遂処罰規定の書き方(第十六章〜第十八章の二)
| 条文 | 章 | 指し方 |
|---|---|---|
| 刑法151条 | 通貨偽造の罪 | 前三条(148条〜150条) |
| 刑法157条3項 | 文書偽造の罪 | 前二項(157条1項・2項) |
| 刑法158条2項・161条2項 | 文書偽造の罪 | 前項 |
| 刑法163条2項 | 有価証券偽造の罪 | 前項 |
| 刑法163条の5 | 支払用カード電磁的記録に関する罪 | 条文と項を名指し |
資格別の演習
支払用カード電磁的記録不正作出罪(刑法163条の2第1項)の未遂は処罰される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法163条の5が163条の2を項の限定なく挙げています。
刑法163条の5により、不正に取得された情報を保管する罪(163条の4第2項)の未遂も処罰される。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。同条が挙げるのは163条の4第1項に限られます。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
第十八章の二はここまで。次の第十九章は、文書ではなく印章そのものを守る章じゃ。