刑法第160条・文書偽造の罪

刑法第160条:虚偽診断書等作成

医師が公務所に提出すべき診断書等に虚偽の記載をする罪です。私文書について無形偽造を処罰する、刑法でただひとつの条文です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

お医者さんだけ名指し? 134条でも見た顔ぶれだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

医師の書く文書は、社会が強く信じておるからのう。私文書なのに内容の虚偽まで処罰される——刑法でここだけの扱いじゃ。

条文の内容

医師が、公務所に提出すべき診断書、検案書若しくは死亡証書に虚偽の記載をし、又は公務所に提出すべき電磁的記録文書等であって、診断書、検案書若しくは死亡証書の全部若しくは一部として用いられるものに虚偽の記録をしたときは、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
主体 医師
客体 公務所に提出すべき診断書・検案書・死亡証書
行為 虚偽の記載をし、または虚偽の記録をした
刑 3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

3つの限定

虚偽診断書等作成虚偽診断書等作成きょぎしんだんしょとうさくせい医師が、公務所に提出すべき診断書・検案書・死亡証書に虚偽の記載をすること(刑法160条)。私文書について無形偽造を処罰する数少ない規定です。用語ページを見る →罪は、二重三重に範囲が絞られています。

限定 内容
主体 医師に限る
客体 診断書・検案書・死亡証書の3つに限る
提出先 公務所に提出すべきものに限る

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

私的な用途の診断書だと、この条文には当たらないんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文が「公務所に提出すべき」と書いておるからのう。書かれた限定を勝手に外さない——これが読解の鉄則じゃ。

有形偽造・無形偽造の全体像

有形偽造(名義を偽る) 無形偽造(内容を偽る)
公文書 155条(一般的に処罰) 156条(一般的に処罰)
私文書 159条(一般的に処罰) 160条(医師の診断書等のみ)

私文書の無形偽造は、原則として処罰されません。160条はその唯一の例外です。

行使

第161条により、160条の文書を行使した者は、虚偽の記載をした者と同一の刑に処せられます。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

医師が、公務所に提出すべき死亡証書に虚偽の記載をしたときは、3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法160条は診断書・検案書・死亡証書の3つを客体としています。

司法試験正誤問題AI生成類題

私文書の無形偽造を処罰する規定は、刑法160条のほかにはない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。私文書については、原則として無形偽造は処罰されません。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の161条は、私文書版の「行使」じゃ。158条と見比べてみよ。

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