刑法第153条・通貨偽造の罪

刑法第153条:通貨偽造等準備

偽造・変造の用に供する目的で器械や原料を準備する罪です。放火の予備罪(113条)と並ぶ、準備段階を捉える条文です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

道具を集めただけで罪になるんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

予備予備よび犯罪の実行のための準備行為。刑法78条(内乱予備)や88条(外患予備)のように、条文が定める場合にだけ処罰されます。用語ページを見る →を罰する条文は限られておる。放火の113条、そしてこの153条じゃ。通貨の信用は、それだけ重く見られておるということじゃな。

条文の内容

貨幣、紙幣又は銀行券の偽造又は変造の用に供する目的で、器械又は原料を準備した者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
目的 貨幣・紙幣・銀行券の偽造又は変造の用に供する目的
行為 器械又は原料を準備した
刑 3月以上5年以下の拘禁刑

目的の書き方に注目

条文 目的の書き方
148条〜150条 行使の目的で
153条 偽造又は変造の用に供する目的で

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

148条は「使うため」、153条は「作るため」なんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よい整理じゃ。段階が1つ手前にあるのじゃから、目的も1つ手前を向いておる。条文の目的は、その条文が捉える段階の次を指す——そう覚えておくとよい。

準備段階を捉える条文

条文 罪 刑
113条 放火の予備 2年以下の拘禁刑(情状により免除できる)
153条 通貨偽造等準備通貨偽造等準備つうかぎぞうとうじゅんび貨幣・紙幣・銀行券の偽造または変造の用に供する目的で、器械または原料を準備すること(刑法153条)。用語ページを見る → 3月以上5年以下の拘禁刑
163条の4 支払用カード電磁的記録不正作出準備 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

113条には刑を免除できるただし書がありますが、153条にはありません。

未遂

第151条がいう「前三条」は148条から150条までなので、153条の未遂は処罰されません。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

紙幣の偽造の用に供する目的で原料を準備した者は、3月以上5年以下の拘禁刑に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法153条の定めです。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑法153条には、放火の予備罪(113条)と同じく、情状により刑を免除することができる旨のただし書が置かれている。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。153条にはそのようなただし書はありません。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

第十六章はここまで。次の第十七章「文書偽造の罪」は、条文が長く、判例も厚い。刑法各論の最大の山場のひとつじゃ。

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