刑法第146条・飲料水に関する罪

刑法第146条:水道毒物等混入及び同致死

水道により公衆に供給する浄水・水源に毒物等を混入する罪です。1つの項のなかに基本の刑と致死の刑を並べて書く、めずらしい構造をしています。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

項が分かれてないのに、2つの刑が書いてある。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこがこの条文の姿じゃ。前段が基本の罪、後段が致死の場合。1項のなかに2つの文が置かれておる。

条文の内容

水道により公衆に供給する飲料の浄水又はその水源に毒物その他人の健康を害すべき物を混入した者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。よって人を死亡させた者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。

前段と後段

部分 内容 刑
前段 水道汚染水道汚染すいどうおせん水道により公衆に供給する飲料の浄水またはその水源を汚染し、よって使用することができないようにすること(刑法143条)。浄水汚染罪(142条)より大幅に重く処罰されます。用語ページを見る →の客体に毒物等混入毒物等混入どくぶつとうこんにゅう浄水に毒物その他人の健康を害すべき物を混入すること。刑法144条が人の飲料に供する浄水について、146条が水道により公衆に供給する浄水・水源について定めます。用語ページを見る → 2年以上の有期拘禁刑
後段 よって人を死亡させた 死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

後段は「死亡」だけで、「死傷」じゃないんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

鋭いのう。傷害にとどまった場合は後段に当てはまらぬ。145条も146条を対象から外しておる。条文の言葉を一字ずつ確かめる必要があるところじゃ。

第十五章の6か条

条文 客体 行為 刑
142条 人の飲料に供する浄水 汚染 6月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金
143条 水道の浄水・水源 汚染 6月以上7年以下の拘禁刑
144条 人の飲料に供する浄水 毒物等の混入 3年以下の拘禁刑
145条 142条〜144条の罪 死傷の結果 傷害の罪と比較して重い刑
146条 水道の浄水・水源 毒物等の混入 2年以上の有期拘禁刑(死亡させたときは死刑・無期・5年以上)
147条 公衆の飲料に供する浄水の水道 損壊・閉塞 1年以上10年以下の拘禁刑

「水道」×「毒物等の混入」という最も重い組み合わせが、146条です。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

水道により公衆に供給する飲料の浄水に毒物を混入した者は、2年以上の有期拘禁刑に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法146条前段の定めです。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑法146条後段は、人を死傷させた場合について死刑または無期もしくは5年以上の拘禁刑を定めている。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。同条後段は「よって人を死亡させた者」と定めており、傷害にとどまる場合は含まれていません。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

章の締めくくりは147条。水の中身ではなく、水を運ぶ仕組みそのものを守る条文じゃ。

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