刑法第144条・飲料水に関する罪
刑法第144条:浄水毒物等混入
人の飲料に供する浄水に毒物その他人の健康を害すべき物を混入する罪です。142条と違い、使用不能という結果を条文が要求していません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
あれ、「よって使用することができないように」が消えてる。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく気づいたな。そこが142条との決定的な違いじゃ。混入した時点で条文の要件はそろうという書きぶりになっておる。
条文の内容
人の飲料に供する浄水に毒物その他人の健康を害すべき物を混入した者は、三年以下の拘禁刑に処する。
142条との対比
| 項目 | 刑法142条(浄水汚染) | 刑法144条(浄水毒物等混入) |
|---|---|---|
| 客体 | 人の飲料に供する浄水 | 人の飲料に供する浄水 |
| 行為 | 汚染 | 毒物その他人の健康を害すべき物の混入 |
| 結果 | よって使用することができないようにした | 要求されていない |
| 刑 | 6月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金 | 3年以下の拘禁刑 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
客体は同じなのに、行為が変わると結果の要件まで変わるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
毒物等混入毒物等混入浄水に毒物その他人の健康を害すべき物を混入すること。刑法144条が人の飲料に供する浄水について、146条が水道により公衆に供給する浄水・水源について定めます。用語ページを見る →は、それ自体が人の健康への危険じゃからのう。使えるか使えないかを待つまでもない、と条文が判断しておるわけじゃ。
「毒物その他人の健康を害すべき物」
条文は「毒物」を例として挙げ、「その他人の健康を害すべき物」で受け皿を広げています。毒物に限られません。
致死傷の場合
第145条は「前三条の罪を犯し、よって人を死傷させた者」を、傷害の罪と比較して重い刑により処断すると定めます。142条・143条・144条がその対象です。
資格別の演習
人の飲料に供する浄水に毒物を混入した者は、その浄水が使用できない状態に至らなくても、刑法144条の要件を満たしうる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。同条は「混入した者は」と定めるにとどまり、使用不能という結果を要件として挙げていません。
刑法144条の客体は、刑法142条と同じく「人の飲料に供する浄水」である。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。両条は客体が共通で、行為(汚染か毒物等の混入か)で分かれます。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
次の145条は、142条から144条までをまとめて受け止める条文じゃ。