刑法第118条・放火及び失火の罪
刑法第118条:ガス漏出等及び同致死傷
ガス・電気・蒸気を漏出、流出、遮断して危険を生じさせる罪です。2項は死傷の結果が生じた場合を、傷害の罪と比較して重い刑により処断します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「遮断」も罪になるの? 止めるだけなのに。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
真冬に暖房が止まればどうなる。条文は漏らすことと止めることを同じ列に並べておる。どちらも人の生命・身体・財産に届きうるからじゃ。
条文の内容
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | ガス、電気又は蒸気を漏出させ、流出させ、又は遮断し、よって人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた者は、3年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金に処する |
| 2項 | ガス、電気または蒸気を漏出させ、流出させ、または遮断し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する |
1項——危険の発生が要件
| 要件 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | ガス、電気、蒸気 |
| 行為 | 漏出させ、流出させ、または遮断し |
| 結果 | 人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた |
ガス漏出等ガス漏出等ガス、電気または蒸気を漏出させ、流出させ、または遮断して、人の生命・身体・財産に危険を生じさせること(刑法118条1項)。2項は、これにより人を死傷させた場合を定めます。用語ページを見る →罪の1項は、公共の危険公共の危険刑法110条1項などが結果として要求する危険。最高裁は、同項にいう公共の危険は刑法108条・109条1項の建造物等に対する延焼の危険に限られず、不特定または多数の人の生命・身体・これらの建造物等以外の財産に対する危険も含むとしました。用語ページを見る →を要求する放火罪の類型と同じく、危険の発生を条文が正面から要求します。
2項——「傷害の罪と比較して、重い刑により処断する」
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
この言い回し、95条とか124条でも見た気がする。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく覚えておったな。刑法にはこの書き方を使う条文がいくつもある。もとの罪の刑と傷害の罪の刑を比べ、重いほうで処断せよという指示じゃ。
同じ書きぶりの条文には、次のものがあります。
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 118条2項 | ガス漏出等致死傷 |
| 124条2項 | 往来妨害致死傷 |
| 145条 | 浄水汚染等致死傷 |
資格別の演習
電気を遮断して人の生命に危険を生じさせた者は、刑法118条1項により処罰されうる。
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解答:◯
正しい記述です。条文は「漏出させ、流出させ、又は遮断し」と3つの行為を並べています。
ガスを漏出させて人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法118条2項の定めです。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
これで第九章は読み終えた。次の第十章は、火の代わりに水が主役になるぞ。構造がよく似ておるから、見比べながら進もう。