刑法第96条の5・公務の執行を妨害する罪

刑法第96条の5:加重封印等破棄等

報酬を得る目的で、人の債務に関して封印等破棄罪や強制執行妨害の罪を犯した場合の加重類型です。「誰の債務か」と「何のためか」の2つが刑を引き上げます。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

96条の5って、新しい犯罪を作ってるわけじゃないの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおりじゃ。これはすでにある罪を、条件つきで重くする条文じゃな。中身は96条から96条の4までと同じ。上乗せの理由が2つ書いてあるだけじゃ。

条文の内容

報酬を得、又は得させる目的で、人の債務に関して、第九十六条から前条までの罪を犯した者は、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

加重の条件は2つ

加重封印等破棄等加重封印等破棄等かじゅうふういんとうはきとう報酬を得、または得させる目的で、人の債務に関して刑法96条から96条の4までの罪を犯す類型(刑法96条の5)。刑が5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはその併科に引き上げられます。用語ページを見る →が成立するには、次の2つがそろって必要です。

条件 条文の言葉
目的 報酬を得、又は得させる目的
対象 人の債務に関して

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「人の債務」って、他人の借金っていう意味?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文の書き方からはそう読める。自分の債務について暴れる者ではなく、他人の債務のために、報酬をもらって動く者を捉える条文じゃ。いわゆる「後始末を請け負う商売」を想定しておるわけじゃな。

どの罪が加重されるのか

「第96条から前条まで」=96条・96条の2・96条の3・96条の4の4か条です。

元の条文 罪名 元の刑
96条 封印封印ふういん公務員が物の現状を保存するために施す封じ目。刑法96条は、公務員が施した封印を損壊する行為などを処罰します。用語ページを見る →等破棄 3年以下の拘禁刑もしくは250万円以下の罰金、併科可
96条の2 強制執行妨害目的財産損壊等 同上
96条の3 強制執行行為妨害等 同上
96条の4 強制執行関係売却妨害 同上
96条の5 加重封印等破棄等 5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、併科可

拘禁刑の上限が3年から5年へ、罰金の上限が250万円から500万円へ、それぞれ引き上げられています。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

報酬を得る目的があれば、自己の債務に関して封印等破棄罪を犯した場合でも、刑法96条の5により加重される。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。刑法96条の5は「人の債務に関して」と定めており、報酬目的だけでは足りません。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑法96条の5の加重の対象には、封印等破棄罪(96条)だけでなく、強制執行関係売却妨害罪(96条の4)も含まれる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「第96条から前条まで」としており、96条の4までが対象です。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

次の96条の6は、私人の間の強制執行から離れて、公のお金が動く場面を守る条文じゃ。

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