刑法第52条・総則
刑法第52条:一部に大赦があった場合の措置
併合罪として処断された者が一部の罪について大赦を受けたときは、他の罪について改めて刑を定めます。1つの刑にまとめたことの裏返しです。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「大赦」って聞いたことはあるけど……。刑がなくなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ここで大事なのは、大赦そのものの中身より、併合罪の刑がひとつにまとめられているという点じゃ。一部だけが消えると、残った刑の内訳が分からなくなる。だから第52条は「改めて刑を定める」としたのじゃよ。
条文の内容
併合罪について処断された者がその一部の罪につき大赦を受けたときは、他の罪について改めて刑を定める。
なぜ「改めて」定めるのか
第47条により、併合罪併合罪確定裁判を経ていない2個以上の罪のこと(刑法45条前段)。ある罪について拘禁刑以上の刑に処する確定裁判があったときは、その罪と裁判確定前に犯した罪だけが併合罪になります(同条後段)。用語ページを見る →は各罪ごとに刑を積み上げるのではなく、全体で1つの刑として言い渡されます。最判平成15年7月10日も、併合罪の構成単位である各罪について個別的な量刑判断を行うことは法律上予定されていないとしています。
そのため、一部の罪について大赦があっても、言い渡された刑からその分だけを差し引く、という計算ができません。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 併合罪として1つの刑を言い渡された | — |
| そのうち一部の罪について大赦を受けた | 残る罪について改めて刑を定める |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
そっか。「A罪の分だけ引く」ができないんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そういうことじゃ。第52条は、併合罪が統一された1つの刑であることの帰結なのじゃな。
資格別の演習
併合罪について処断された者がその一部の罪につき大赦を受けたときは、他の罪について改めて刑を定める。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法52条の文言そのものです。併合罪は全体で1つの刑として処断されるため、一部が消えても機械的に差し引くことができないことによります。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
第九章もあと2条じゃ。次は拘留と科料の併科、そのあとが山場の第54条じゃぞ。