刑法第51条・総則
刑法第51条:併合罪に係る二個以上の刑の執行
併合罪について2個以上の裁判があったときは、その刑を併せて執行します。ただし死刑・無期拘禁刑を執行するときの例外と、有期拘禁刑の執行の上限が定められています。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
裁判が2つあったら、刑も2つ受けるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
原則はそうじゃ。「併せて執行する」。じゃが、そのままでは重くなりすぎるので、2項が上限をかけておる。第47条の1.5倍ルールが、ここでも顔を出すぞ。
条文の内容
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項本文 | 併合罪について2個以上の裁判があったときは、その刑を併せて執行する |
| 1項ただし書 | 死刑を執行すべきときは、没収を除き、他の刑を執行せず、無期拘禁刑を執行すべきときは、罰金、科料及び没収を除き、他の刑を執行しない |
| 2項 | 1項の場合における有期拘禁刑の執行は、その最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを超えることができない |
1項ただし書——46条と同じ組み合わせ
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
この「死刑なら没収だけ」「無期なら罰金・科料・没収」、どこかで見た!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
第46条じゃな。あちらは科すとき、こちらは執行するとき。場面は違うが、残る刑の顔ぶれは同じなのじゃ。
| 場面 | 死刑のとき残るもの | 無期拘禁刑のとき残るもの | |
|---|---|---|---|
| 46条 | 刑を科す | 没収 | 罰金・科料・没収 |
| 51条1項ただし書 | 刑を執行する | 没収 | 罰金・科料・没収 |
2項——執行にも上限がある
2個以上の裁判で言い渡された有期拘禁刑を併せて執行するときも、最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものが上限です。第47条が「処断刑をつくるときの上限」だったのに対し、第51条2項は「執行するときの上限」を定めています。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
裁判が別々でも、結局は同じくらいの枠に収まるんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そうじゃ。たまたま裁判が分かれたせいで不利になることを防ぐ、という発想じゃな。
資格別の演習
併合罪について2個以上の裁判があったときは、その刑を併せて執行するのが原則である。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法51条1項本文の定めです。ただし書に死刑・無期拘禁刑を執行すべき場合の例外があります。
併合罪について2個以上の裁判があった場合の有期拘禁刑の執行は、最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを超えることができない。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法51条2項の定めです。刑法47条が処断刑の形成についての規定であるのに対し、こちらは執行についての上限です。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「科すときの46条・47条」「執行するときの51条」。対応関係で覚えると、迷わずに済むぞ。