刑法第48条・総則

刑法第48条:罰金の併科等

罰金は他の刑と併科するのが原則です。2個以上の罪について罰金に処するときは、それぞれの多額の合計以下で処断します。

  • 司法書士
  • 司法試験

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

拘禁刑になったら、罰金はなくなるんじゃないの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

逆じゃ。罰金罰金ばっきん一定額のお金を強制的に取り立てる財産刑。刑法15条により1万円以上で、減軽するときは1万円未満に下げることができます。用語ページを見る →は他の刑と併科するのが原則。第47条で有期拘禁刑を加重したうえで、罰金は別に科される、という組み立てなのじゃよ。

条文の内容

項 内容
1項 罰金と他の刑とは、併科する。ただし、刑法46条1項の場合(死刑に処するとき)は、この限りでない
2項 併合罪のうちの2個以上の罪について罰金に処するときは、それぞれの罪について定めた罰金の多額の合計以下で処断する

1項——原則は併科、例外は死刑のとき

併科併科へいか2個以上の刑を併せて科すこと。刑法48条1項は罰金と他の刑を、53条は拘留・科料と他の刑を併科すると定めています。用語ページを見る →とは、2個以上の刑を併せて科すことです。ただし書が除いているのは46条1項の場合、つまり併合罪の一個の罪について死刑に処するときです。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

無期拘禁刑のときは?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

ただし書は46条1項だけを指しておる。46条2項(無期拘禁刑)のただし書が「罰金、科料及び没収」を除いていたことを思い出すのじゃ。つまり無期拘禁刑のときは罰金を科せる。ここは対で覚えるとよい。

2項——罰金どうしの場合

2個以上の罪について罰金に処するときは、それぞれの多額を合計した額以下で処断します。47条の有期拘禁刑のような「1.5倍」ではなく、合計が上限である点に注意してください。

場面 上限の作り方 条文
有期拘禁刑 最も重い罪の長期 + その2分の1(各罪の長期の合計まで) 47条
罰金 それぞれの罪の罰金の多額の合計以下 48条2項

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

併合罪のうちの一個の罪について無期拘禁刑に処するときであっても、罰金を科すことができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法46条2項ただし書が罰金・科料・没収を除いており、48条1項ただし書も46条1項(死刑の場合)のみを例外としています。

司法書士正誤問題AI生成類題

併合罪のうちの2個以上の罪について罰金に処するときは、最も多額の罰金にその2分の1を加えた額以下で処断する。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。刑法48条2項は「それぞれの罪について定めた罰金の多額の合計以下で処断する」と定めています。2分の1を加えるのは、有期拘禁刑についての47条です。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

罰金は「原則併科・合計まで」。拘禁刑の加重とは作り方が違う、と押さえておくのじゃ。

一次情報を確認する