刑法第29条・総則

刑法第29条:仮釈放の取消し等

仮釈放を取り消すことができる4つの場合と、取り消された場合に釈放中の日数が刑期に算入されないことを定めます。すべて「罰金以上」が基準です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

仮釈放って、いったん出られたら、もう戻されないよね?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

「仮」じゃからのう。第29条が挙げる4つの場合に当てはまれば、処分は取り消されうる。しかも、外にいた日数は刑期に入らんのじゃよ。

1項——取り消すことができる場合

号 場合
1号 仮釈放中にさらに罪を犯し、罰金以上の刑に処せられたとき
2号 仮釈放前に犯した他の罪について罰金以上の刑に処せられたとき
3号 仮釈放前に他の罪について罰金以上の刑に処せられた者に対し、その刑の執行をすべきとき
4号 仮釈放中に遵守すべき事項を遵守しなかったとき

いずれも「取り消すことができる」——裁量的な取消しです。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

執行猶予の取消しは「拘禁刑以上」が基準だったよね?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よく覚えておったな。仮釈放は罰金以上が基準じゃ。ここが混同しやすいところでな。基準となる刑の重さが一段低いのじゃよ。

制度 取消しの基準となる刑
刑の全部の執行猶予(26条) 拘禁刑以上
刑の一部の執行猶予(27条の4) 拘禁刑以上
仮釈放仮釈放かりしゃくほう拘禁刑に処せられた者を、刑期の満了前に行政官庁の処分で仮に釈放すること(刑法28条)。有期刑は刑期の3分の1、無期刑は10年を経過した後に可能となります。用語ページを見る →(29条) 罰金以上

2項——一部執行猶予が取り消された場合

刑の一部の執行猶予刑の一部の執行猶予けいのいちぶのしっこうゆうよ拘禁刑の一部だけを実際に執行し、残りの部分の執行を猶予する制度(刑法27条の2)。猶予期間は、執行された部分を終えた日から起算されます。用語ページを見る →の言渡しを受け、その刑について仮釈放の処分を受けた場合において、当該仮釈放中にその執行猶予の言渡しを取り消されたときは、仮釈放の処分は効力を失います。

取り消されるのではなく、当然に効力を失う点が特徴です。

3項——釈放中の日数は刑期に算入しない

仮釈放の処分を取り消したとき、または2項により処分が効力を失ったときは、釈放中の日数は刑期に算入しません。

これは刑法23条2項の「拘禁されていない日数は、裁判が確定した後であっても、刑期に算入しない」という原則と同じ考え方です。刑期刑期けいき拘禁刑や拘留の執行が続く期間のこと。刑法23条により裁判が確定した日から起算し、拘禁されていない日数は算入されません。用語ページを見る →は拘禁されていた日数の積み上げだからです。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

仮釈放中にさらに罪を犯して罰金に処せられたときは、仮釈放の処分を取り消すことができる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法29条1項1号は「罰金以上の刑に処せられたとき」と定めており、罰金でも取消事由となります。執行猶予の取消しが拘禁刑以上を基準としているのとは異なります。

司法書士正誤問題AI生成類題

仮釈放の処分が取り消された場合、釈放中の日数は刑期に算入されない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法29条3項が定めています。刑法23条2項の考え方と一貫しています。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑の一部の執行猶予の言渡しを受けて仮釈放された者が、仮釈放中にその執行猶予の言渡しを取り消されたときは、仮釈放の処分は効力を失う。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法29条2項が定めています。取消処分によってではなく、当然に効力を失う点に特徴があります。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

「仮釈放は罰金以上で取消しうる。外にいた日は刑期に入らぬ」。この2点が第29条の要じゃ。

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