刑法第13条・総則
刑法第13条:削除(旧・禁錮)
刑法13条は現行法で「削除」です。かつてここにあった禁錮が拘禁刑へ一本化された経緯と、条数が飛ばずに残されている理由を確認します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
条文を順番に読んでたら、13条だけ「削除」の2文字しかない! 印刷ミス?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
いやいや、それが現行法の姿じゃ。法律から規定を無くすとき、条文の番号ごと消してしまうと後ろが全部ずれてしまうじゃろう。そこで中身だけを削り、番号は残す。それが「削除」なのじゃよ。
条文の内容
刑法13条は、e-Gov法令検索の現行法において次のとおりです。
削除
見出し(条文見出し)も付いていません。中身が無いためです。
ここに何が置かれていたのか
刑法13条には、かつて禁錮の規定が置かれていました。令和4年の改正により、懲役と禁錮は拘禁刑拘禁刑刑事施設に拘置する刑。刑法12条により無期と有期があり、有期拘禁刑は1月以上20年以下です。改善更生を図るため、必要な作業や指導を行うことができます。用語ページを見る →へ一本化され、刑法12条が拘禁刑の規定となりました。役目を終えた13条は削除されたわけです。
改正前後の刑の種類を並べると、変化がはっきりします。
| 改正前の主刑 | 現行の主刑 | |
|---|---|---|
| 1 | 死刑 | 死刑死刑刑法11条により、刑事施設内において絞首して執行される刑。言渡しを受けた者は、執行に至るまで刑事施設に拘置されます。用語ページを見る → |
| 2 | 懲役(旧12条) | 拘禁刑拘禁刑刑事施設に拘置する刑。刑法12条により無期と有期があり、有期拘禁刑は1月以上20年以下です。改善更生を図るため、必要な作業や指導を行うことができます。用語ページを見る →(12条) |
| 3 | 禁錮(旧13条) | — |
| 4 | 罰金 | 罰金罰金一定額のお金を強制的に取り立てる財産刑。刑法15条により1万円以上で、減軽するときは1万円未満に下げることができます。用語ページを見る → |
| 5 | 拘留 | 拘留拘留刑法16条が定める、1日以上30日未満の期間、刑事施設に拘置する刑。刑事訴訟法上の身柄拘束である「勾留」とは別のものです。用語ページを見る → |
| 6 | 科料 | 科料科料刑法17条が定める、千円以上1万円未満の財産刑。行政上の制裁である「過料」とは別のもので、区別のため「とがりょう」と読み分けることがあります。用語ページを見る → |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
番号を残しておくのって、何のため?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ほかの法律や判例が「刑法第◯条」と引用しておるからじゃ。番号を詰めてしまうと、そのすべてを直さねばならん。空き番号を残すのは、法体系全体を守るための工夫なのじゃよ。
削除された条文の読み方
刑法には、13条のほかにも「削除」とされた条文があります。第一編では40条がそうです。学習上は、次のように整理しておけば足ります。
- 「削除」の条文には現在の効力がない
- 番号は欠番としてそのまま残る
- 何が置かれていたかは、改正の経緯を理解する手がかりになる
資格別の演習
刑法13条は、現行法において「削除」とされている。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。かつて禁錮を定めていた刑法13条は、懲役・禁錮の拘禁刑への一本化にともなって削除されました。条数の欠番として番号のみが残されています。
刑法13条が削除されたことにより、以後の条文番号が1つずつ繰り上がった。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。「削除」は条文の内容のみを失わせ、番号は欠番として残す方式です。14条以降の条数はそのままで、引用関係が崩れないように配慮されています。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「削除」を見かけたら、そこには改正の跡があると考えるとよい。刑法の歴史がのぞける窓のようなものじゃな。