刑法第12条・総則
刑法第12条:拘禁刑
懲役と禁錮を一本化して生まれた新しい自由刑です。無期と有期、有期は1月以上20年以下という枠と、作業・指導を「行うことができる」とした3項の意味を確認します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
懲役は作業あり、禁錮は作業なし——って覚えたのに、拘禁刑になったら、どっちなの!?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ふむ。そこが改正の核心じゃ。第12条3項をよく読むと、「行わせ、又は行うことができる」と書いてある。作業をするかしないかで刑を2つに分けるのをやめ、一人ひとりに合わせて決める仕組みに変えたのじゃよ。
条文の内容
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 拘禁刑拘禁刑刑事施設に拘置する刑。刑法12条により無期と有期があり、有期拘禁刑は1月以上20年以下です。改善更生を図るため、必要な作業や指導を行うことができます。用語ページを見る →は無期および有期とし、有期拘禁刑は1月以上20年以下とする |
| 2項 | 拘禁刑は、刑事施設刑事施設刑務所・少年刑務所・拘置所など、刑の執行や身柄の拘置のために設けられた施設のこと。刑法11条・12条・16条が拘置の場所として定めています。用語ページを見る →に拘置する |
| 3項 | 拘禁刑に処せられた者には、改善更生を図るため、必要な作業を行わせ、または必要な指導を行うことができる |
1項——期間の枠
有期拘禁刑の枠は1月以上20年以下です。ただしこれは原則であって、刑法14条により次のように動きます。
| 場面 | 条文 | 結果 |
|---|---|---|
| 死刑・無期拘禁刑を減軽して有期にする | 14条1項 | 長期は30年 |
| 有期拘禁刑を加重する | 14条2項前段 | 30年まで上げられる |
| 有期拘禁刑を減軽する | 14条2項後段 | 1月未満に下げられる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
20年が上限じゃなかったの!?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
12条1項の20年はあくまで基本の枠じゃ。加重や減軽が入れば、14条の限度まで動く。この2つの条文はセットで読むのが約束なのじゃよ。
3項——「できる」と書かれていること
3項の主語は「拘禁刑に処せられた者」で、述語は「作業を行わせ、又は……指導を行うことができる」です。義務的ではありません。目的として「改善更生を図るため」と明記されている点も、この刑の性格を示しています。
資格別の演習
有期拘禁刑は、原則として1月以上20年以下である。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法12条1項が定めています。ただし刑法14条により、加重する場合は30年まで、減軽する場合は1月未満に下げることができます。
拘禁刑に処せられた者には、必ず所定の作業を行わせなければならない。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。刑法12条3項は「必要な作業を行わせ、又は必要な指導を行うことができる」と定めています。作業の有無で刑の種類を分けていた懲役・禁錮とは異なり、必要に応じて処遇の内容を決める仕組みです。
死刑を減軽して有期拘禁刑とする場合、その長期は30年となる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法14条1項が「死刑又は無期拘禁刑を減軽して有期拘禁刑とする場合においては、その長期を30年とする」と定めています。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
「無期と有期」「有期は1月以上20年以下」「作業・指導は改善更生のため」。この3点セットで第12条は押さえられるぞ。