刑法第11条・総則
刑法第11条:死刑
死刑の執行方法と、執行に至るまでの身柄の扱いを定めた条文です。「拘置」であって拘禁刑の執行ではない、という点を確認します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
死刑って、判決が出てから執行されるまでのあいだ、どこにいるんだろう……。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこまで条文が定めておる。第11条は2項立てでな、1項が執行の方法、2項がそれまでの身柄の扱いじゃ。
条文の内容
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 死刑死刑刑法11条により、刑事施設内において絞首して執行される刑。言渡しを受けた者は、執行に至るまで刑事施設に拘置されます。用語ページを見る →は、刑事施設刑事施設刑務所・少年刑務所・拘置所など、刑の執行や身柄の拘置のために設けられた施設のこと。刑法11条・12条・16条が拘置の場所として定めています。用語ページを見る →内において、絞首して執行する |
| 2項 | 死刑の言渡しを受けた者は、その執行に至るまで刑事施設に拘置する |
1項——方法と場所が条文で決まっている
刑罰の中で唯一、刑法本体が執行方法まで書いているのが死刑です。「絞首して」という手段と、「刑事施設内において」という場所の双方が条文で特定されています。
2項——「拘置」であって刑の執行ではない
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
執行を待っているあいだって、刑務所で作業をするの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
いや、2項が言うのは「拘置する」じゃ。これは死刑の執行を確保するために身柄を留めておくもので、拘禁刑拘禁刑刑事施設に拘置する刑。刑法12条により無期と有期があり、有期拘禁刑は1月以上20年以下です。改善更生を図るため、必要な作業や指導を行うことができます。用語ページを見る →の執行とは性質が違う。じゃから、改善更生のための作業や指導(刑法12条3項)が当然に行われるわけではないのじゃよ。
条文の言葉を並べると違いがはっきりします。
| 条文 | 表現 |
|---|---|
| 11条2項(死刑) | 執行に至るまで刑事施設に拘置する |
| 12条2項(拘禁刑) | 刑事施設に拘置する(12条3項で作業・指導) |
| 16条(拘留) | 刑事施設に拘置する(16条2項で作業・指導) |
資格別の演習
死刑は、刑事施設内において絞首して執行する。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法11条1項がそのまま定めています。刑罰のうち執行方法が刑法典に明記されているのは死刑だけです。
死刑の言渡しを受けた者は、その執行に至るまで刑事施設に拘置される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法11条2項が定めています。これは死刑の執行を確保するための拘置であり、拘禁刑の執行とは性質を異にします。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
なお、刑法31条は「刑(死刑を除く。)の言渡しを受けた者は、時効によりその執行の免除を得る」と定めておる。死刑には刑の時効がないのじゃ。第11条と合わせて覚えておくとよいぞ。