民法第997条・相続
民法第997条:相続財産に属しない権利を目的とする遺贈の履行
民法996条ただし書により遺贈が有効であるときは、遺贈義務者はその権利を取得して受遺者に移転する義務を負います。取得できないとき等は価額を弁償しなければなりません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
他人の物の遺贈が有効だったら、誰が用意するの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
遺贈義務者遺贈義務者遺贈の履行をする義務を負う者のこと(民法987条1項)。用語ページを見る →じゃ。 民法997条1項。 「取得して受遺者に移転する義務を負う」。
条文
1 相続財産に属しない権利を目的とする遺贈が前条ただし書の規定により有効であるときは、遺贈義務者は、その権利を取得して受遺者に移転する義務を負う。
2 前項の場合において、同項に規定する権利を取得することができないとき、又はこれを取得するについて過分の費用を要するときは、遺贈義務者は、その価額を弁償しなければならない。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 民法996条ただし書により有効 → 遺贈義務者は権利を取得して受遺者受遺者遺贈を受ける者のこと。限定承認や財産分離の手続では、相続債権者に次ぐ地位に置かれます(民法931条)。用語ページを見る →に移転する義務 |
| 2項 本文 | 取得することができないとき/過分の費用を要するとき → その価額を弁償 |
| 2項 ただし書 | 遺言者が別段の意思を表示したときは、その意思に従う |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
お金で済ませることもできるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
いつでもではないぞ。 「取得することができないとき、又は……過分の費用を要するとき」に限られる。
民法561条の他人の権利の売買と並べよ。 売主も権利を取得して移転する義務を負う。 形はよう似ておる。
なお、民法968条2項の括弧書きが「第九百九十七条第一項に規定する場合における同項に規定する権利」を相続財産に含めておったのを覚えておるか。 自筆証書遺言の財産目録に、この権利も書けるということじゃ。
資格別の演習
相続財産に属しない権利を目的とする遺贈が民法996条ただし書により有効であるときは、遺贈義務者は、その権利を取得して受遺者に移転する義務を負う。
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解答:◯
正しい記述です。民法997条1項がそのとおり定めています。
民法997条1項の権利を取得するについて過分の費用を要するときは、遺贈義務者はその価額を弁償しなければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法997条2項本文がそのとおり定めています。
遺贈義務者は、民法997条1項の場合において、常にその価額の弁償をもって権利の移転に代えることができる。
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解答:×
誤りです。民法997条2項本文が価額の弁償を定めるのは、権利を取得することができないとき又は取得するについて過分の費用を要するときです。