民法第975条・相続
民法第975条:共同遺言の禁止
遺言は、2人以上の者が同一の証書ですることができません。共同遺言の禁止と呼ばれる規定です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
夫婦で一枚の紙に遺言を書いたらどうなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法975条じゃ。 「同一の証書ですることができない」——短いが強い禁止じゃ。
条文
遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 遺言遺言死後の法律関係を定めておく、方式の定まった単独行為のこと。認知は遺言によってもすることができます(民法781条2項)。用語ページを見る → |
| 禁止 | 二人以上の者が同一の証書ですることができない(共同遺言共同遺言二人以上の者が同一の証書でする遺言のこと。民法975条により禁止されています。用語ページを見る →の禁止) |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
どうして禁止なの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は理由を書いておらぬ。 だが民法1022条を並べてみよ。 遺言者はいつでも撤回できるはずじゃ。
一枚の紙に二人分が載っておれば、一方だけ撤回するのが難しゅうなる。 そう読めるのう。
判例
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
一方の遺言が方式違反だったら、どうなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
最高裁が二つの場面を示しておる。
最判昭和56年9月11日(民集 第35巻6号1013頁)
判示事項(三):同一の証書に記載された二人の遺言の一方に方式違背がある場合と民法九七五条
裁判要旨(三):同一の証書に二人の遺言が記載されている場合は、そのうちの一方につき氏名を自書しない方式の違背があるときでも、右遺言は、民法九七五条により禁止された共同遺言にあたる。
最判平成5年10月19日(集民 第170号77頁)
判示事項(二):二人の遺言が一通の証書につづり合わされている場合と民法九七五条
裁判要旨(二):一通の証書に二人の遺言が記載されている場合であっても、その証書が各人の遺言書の用紙をつづり合わせたもので、両者が容易に切り離すことができるときは、右遺言は、民法九七五条によって禁止された共同遺言に当たらない。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
二つを並べよ。 片方が方式違背でも共同遺言に「あたる」。 容易に切り離せるようつづり合わせただけなら「あたらない」。
要旨に書かれておるのはここまでじゃ。 それ以上の一般論を足してはならぬぞ。
資格別の演習
遺言は、2人以上の者が同一の証書ですることができない。
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解答:◯
正しい記述です。民法975条がそのとおり定めています。
同一の証書に2人の遺言が記載されている場合において、そのうちの一方につき氏名を自書しない方式の違背があるときは、共同遺言にはあたらない。
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解答:×
誤りです。最判昭和56年9月11日(民集 第35巻6号1013頁)は、その場合でも民法975条により禁止された共同遺言にあたるとしています。
一通の証書に2人の遺言が記載されている場合であっても、その証書が各人の遺言書の用紙をつづり合わせたもので、両者が容易に切り離すことができるときは、共同遺言にあたらない。
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解答:◯
正しい記述です。最判平成5年10月19日(集民 第170号77頁)がそのように判断しています。
一次情報を確認する
- e-Gov法令検索:民法第975条
- 最判昭和56年9月11日(民集 第35巻6号1013頁)(昭和54(オ)1208)
- 最判平成5年10月19日(集民 第170号77頁)(平成4(オ)818)