民法第966条・相続
民法第966条:被後見人の遺言の制限
被後見人が後見の計算の終了前に後見人やその配偶者・直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は無効です。ただし後見人が直系血族・配偶者・兄弟姉妹である場合は適用されません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
後見人に財産を遺す遺言って、大丈夫なの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法966条じゃ。 「無効とする」——強い言葉が使われておる。
条文
1 被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は、無効とする。
2 前項の規定は、直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には、適用しない。
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 誰が | 被後見人被後見人後見を受ける者のこと。民法794条は、未成年被後見人及び成年被後見人をあわせてこう呼びます。用語ページを見る → |
| 1項 時期 | 後見の計算後見の計算後見人の任務が終了したときに、後見人又はその相続人が2箇月以内にする管理の計算のこと(民法870条)。用語ページを見る →の終了前 |
| 1項 誰の利益 | 後見人又はその配偶者若しくは直系卑属 |
| 1項 効果 | その遺言遺言死後の法律関係を定めておく、方式の定まった単独行為のこと。認知は遺言によってもすることができます(民法781条2項)。用語ページを見る →は**無効無効はじめから法律効果が生じないこと。取消しと違い、誰かが主張しなくても効力はありません。用語ページを見る →とする** |
| 2項 例外 | 直系血族・配偶者・兄弟姉妹が後見人である場合には適用しない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
2項があるのは、どうして?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
親や子、配偶者、兄弟姉妹が後見人であることは珍しくない。 その者に遺すのは元より自然じゃ。
1項が防ぐのは、後見という立場を使って遺言を書かせることと読める。 身内であればその懸念が小さい——そういう線引きじゃな。
1項の範囲もよう見よ。 後見人本人だけでなく、その配偶者・直系卑属まで及ぶ。 後見人の親(直系尊属)は挙がっておらぬぞ。
時期は「後見の計算の終了前」じゃ。 民法870条の計算が済めば、この制限は解ける書きぶりじゃな。
資格別の演習
被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は無効である。
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解答:◯
正しい記述です。民法966条1項がそのとおり定めています。
被後見人の兄が後見人である場合において、被後見人が後見の計算の終了前にその兄の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は無効である。
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解答:×
誤りです。民法966条2項は、兄弟姉妹が後見人である場合には1項を適用しないと定めています。
民法966条1項により無効となるのは、後見人のほか、その配偶者又は直系卑属の利益となるべき遺言である。
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解答:◯
正しい記述です。民法966条1項がそのとおり定めています。