民法第854条・親族
民法第854条:財産の目録の作成前の権限
後見人は財産の目録の作成を終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有します。ただしこれをもって善意の第三者に対抗することはできません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
目録ができるまでは、何もできないの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
急迫の必要がある行為だけじゃ。 そのうえで、ただし書に大事な限定がある。
条文
後見人は、財産の目録の作成を終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有する。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
| 部分 | 内容 |
|---|---|
| 本文 | 財産の目録財産の目録被後見人の財産を調査して作成する一覧のこと。後見人は就職後1箇月以内に作成しなければならず、作成を終わるまでは急迫の必要がある行為のみをする権限しかありません(民法853条・854条)。用語ページを見る →の作成を終わるまでは急迫の必要がある行為のみ |
| ただし書 | 善意善意ある特定の事情や事実を『知らない』こと。道徳的な善悪とは関係ありません。用語ページを見る →の第三者第三者契約の当事者以外の人のこと。民法177条では「登記がないことを主張する正当な利益を有する者」に限られます。用語ページを見る →に対抗することができない |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
ただし書があると、結局は有効になることもあるんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
権限がないことを、善意の第三者には主張できぬ、と読める。
取引の安全取引の安全外から見える権利関係を信じて取引した人が、あとから覆されて損をしないように保護すること。当事者本人の保護とぶつかったとき、どちらを優先するかが問題になります。用語ページを見る →を図る仕組みじゃな。
本文が向くのは内側——被後見人と後見人の間の話。 ただし書が向くのは外側——取引の相手方じゃ。
民法853条と854条は、前者が義務を、後者がその間の権限の制限を定めておる。 対で読むのがよい。
資格別の演習
後見人は、財産の目録の作成を終わるまでは、急迫の必要がある行為のみをする権限を有する。
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解答:◯
正しい記述です。民法854条本文がそのとおり定めています。
民法854条本文による権限の制限は、善意の第三者に対抗することができない。
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解答:◯
正しい記述です。民法854条ただし書がそのとおり定めています。
財産の目録の作成を終わる前に後見人がした急迫の必要のない行為は、相手方の善意悪意を問わず無権限としてその効力を否定することができる。
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解答:×
誤りです。民法854条ただし書は、権限の制限を善意の第三者に対抗することができないと定めています。