民法第723条・債権
民法第723条:名誉毀損における原状回復
他人の名誉を毀損した者に対し、裁判所は被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
お金をもらっても、傷ついた評判は戻らないよ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
その声に応えたのが民法723条じゃ。 名誉毀損名誉毀損人の社会的評価を低下させること。損害賠償に加えて、名誉を回復するのに適当な処分を裁判所が命じることができます(民法723条)。用語ページを見る →の場面で、金銭以外の処分を裁判所に許しておる。
条文
他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 他人の名誉を毀損した者 |
| 誰が | 裁判所が、被害者の請求により |
| 何を | 損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに |
| 内容 | 名誉を回復するのに適当な処分 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「代えて」でも「とともに」でもいいんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文が両方を並べておるところが読みどころじゃな。 賠償金と処分は、二者択一とは書かれておらぬ。
そして「被害者の請求により」——裁判所が職権で始める話ではない、と読める。
民法722条1項が準用する民法417条は、損害賠償を金銭でするのが原則としておった。 723条はその例外を作っておるのじゃ。
判例——謝罪広告と憲法19条
最大判昭和31年7月4日(民集第10巻7号785頁/昭和28(オ)1241)は、 新聞紙に謝罪広告を掲載することを命ずる判決は、その広告の内容が 単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明する程度のものにあっては代替執行をなし得るとし、 その判決は憲法19条に反しないと判断しました。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明する程度のもの」——ここが条件なんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
要旨に現れておるのはそこまでじゃ。 どんな内容でも命じてよい、とは書かれておらぬ。
資格別の演習
裁判所は、他人の名誉を毀損した者に対し、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法723条がそのとおり定めています。
民法723条の処分は、損害賠償に代えて命ずることができるにとどまり、損害賠償とともに命ずることはできない。
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解答:×
誤りです。民法723条は「損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに」と定めています。
新聞紙に謝罪広告を掲載することを命ずる判決は、その広告の内容が単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明する程度のものにあっては、憲法19条に反しないとした判例がある。
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解答:◯
正しい記述です。最大判昭和31年7月4日がそのとおり判断しています。