民法第616条の2・債権
民法第616条の2:賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了
賃借物の全部が滅失その他の事由により使用収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は終了します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
借りてた建物が火事で全部なくなったら、契約はどうなるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
終わる。 民法616条の2じゃ。解除の意思表示は要らぬ——当然に終了する書きぶりじゃぞ。
条文
賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は、これによって終了する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった |
| 効果 | 賃貸借はこれによって終了する |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
誰のせいかは、書いてないね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが急所じゃ。 帰責事由を問うておらぬ——そう読める。
賃貸人の責めでも、賃借人の責めでも、誰の責めでもなくとも、賃貸借は終了する。
使わせることができぬ以上、契約を残しても意味がない——そういう割り切りと読める。
もっとも、終了することと、損害賠償の責任を負うかどうかは別の話じゃぞ。
一部と全部
| 民法611条(一部) | 民法616条の2(全部) | |
|---|---|---|
| 効果 | 賃料の減額(1項)/賃借人の解除(2項) | 賃貸借の終了 |
| 帰責事由 | 1項は賃借人の責めに帰することができない事由が要件 | 条文に定めなし |
| 意思表示 | 2項は解除が必要 | 不要(当然に終了) |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
一部なら契約を続ける余地がある。 全部なら続けようがない——そこで条文が分かれておる、と読める。
なお危険負担危険負担双務契約で一方の債務が履行不能になったとき、他方の反対給付をどう扱うかという問題。民法536条1項は債権者が反対給付の履行を拒めるとしています。用語ページを見る →の民法536条1項は「反対給付の履行を拒むことができる」にとどまった。 賃貸借の全部滅失では、条文そのものが契約を終わらせる——書きぶりの違いを見比べよ。
資格別の演習
賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には、賃貸借は終了する。
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解答:◯
正しい記述です。民法616条の2がそのとおり定めています。
賃借物の全部が滅失したときは、賃借人が解除の意思表示をしてはじめて賃貸借が終了する。
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解答:×
誤りです。民法616条の2は「賃貸借は、これによって終了する」と定めており、解除の意思表示を要件としていません。
民法616条の2は、賃借物の全部が使用及び収益をすることができなくなった原因が誰の責めに帰すべきものかを要件としていない。
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解答:◯
正しい記述です。民法616条の2は帰責事由について定めを置いていません。