民法第572条・債権
民法第572条:担保責任を負わない旨の特約
担保責任を負わない特約をしても、知りながら告げなかった事実と自ら設定・譲渡した権利については責任を免れません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「一切責任を負いません」って契約書に書いてあったら、もうどうにもならないの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そうはいかぬ。 民法572条じゃ。特約の効き目に、二つの穴が開けられておる——そこを見るぞ。
条文
売主は、第五百六十二条第一項本文又は第五百六十五条に規定する場合における担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 前提 | 民法562条1項本文又は民法565条の**担保責任担保責任引き渡した目的物に問題があったときに負う責任のこと。共有物の分割では、各共有者が他の共有者の取得した物について売主と同じく持分に応じて負います(民法261条)。用語ページを見る →を負わない旨の特約** |
| 免れない① | 知りながら告げなかった事実 |
| 免れない② | 自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
特約自体は有効なんだね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが前提じゃ。 担保責任の規定は任意規定任意規定当事者が異なる合意をすればそちらが優先する規定。民法91条にいう「公の秩序に関しない規定」がこれにあたります。用語ページを見る →——当事者が外すことができる。
じゃが二つだけは残る。 ①知りながら告げなかった事実。 ②自ら第三者のために設定し、又は第三者に譲り渡した権利。
どちらも売主が事情を分かっておる場面じゃ。 知っていて黙り、あるいは自分の手で権利を作っておきながら「責任は負わぬ」——それは通さぬ、と読める。
②が独立して置かれている意味
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
②は「知りながら」って書いてないね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく読んだのう。 自ら設定し、自ら譲り渡したのなら、知らぬはずがない——条文はそこを、要件として書き分けておる、と読める。
①は「知りながら告げなかった」ことの立証が要る。 ②は、自分がした行為であること自体が要件じゃ。
資格別の演習
売主は、担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることができない。
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解答:◯
正しい記述です。民法572条がそのとおり定めています。
担保責任を負わない旨の特約は、公序良俗に反するものとして無効である。
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解答:×
誤りです。民法572条は、そのような特約がされたことを前提として、一定の事項について責任を免れることができないと定めています。
売主が自ら第三者のために設定した権利については、担保責任を負わない旨の特約があっても責任を免れることができない。
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解答:◯
正しい記述です。民法572条がそのとおり定めています。