民法第554条・債権
民法第554条:死因贈与
贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与には、その性質に反しない限り遺贈に関する規定が準用されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「私が死んだらこの土地をあげる」——これは遺言なの? 贈与なの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
贈与じゃ。 死因贈与死因贈与贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与のこと。その性質に反しない限り遺贈に関する規定が準用されます(民法554条)。用語ページを見る →——民法554条じゃな。 じゃが遺贈遺贈遺言によって財産を無償で人に与えること。死因贈与に準用されます(民法554条)。用語ページを見る →の規定が準用される——そこが面白いところじゃ。
条文
贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与については、その性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用する。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与 |
| 準用 | その性質に反しない限り、遺贈に関する規定 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
贈与なのに遺贈の規定を使うって、ややこしくない?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
形と働きが違うからじゃ。
形は契約じゃ。 民法549条のとおり、意思表示と受諾があってはじめて成り立つ——遺贈は単独行為単独行為契約と違い、一方の意思表示だけで効果が生じる法律行為のこと(取消しや解除など)。その無権代理には、民法118条が契約より厳しい条件を置いています。用語ページを見る →じゃから、そこが違う。
じゃが働きは似ておる。 どちらも「死んだら財産が移る」——相続との関わり方が同じなのじゃ。
そこで条文は、形は贈与のまま、働きの面では遺贈の規定を借りる——そういう仕立てにした、と読める。
「その性質に反しない限り」
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
ここでも留保がついておる。 民法553条と同じ言い回しじゃな。
死因贈与は契約である——その根が動かぬ以上、遺贈の規定のすべてを持ち込めるわけではない。 条文はそこを「性質に反しない限り」で受け止めておる。
民法552条との対比
| 民法552条(定期贈与) | 民法554条(死因贈与) | |
|---|---|---|
| 死亡の意味 | 効力を失う | 効力を生ずる |
| 誰の死亡 | 贈与者又は受贈者 | 贈与者 |
資格別の演習
贈与者の死亡によって効力を生ずる贈与については、その性質に反しない限り、遺贈に関する規定が準用される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法554条がそのとおり定めています。
死因贈与は遺贈と同じく単独行為であり、受贈者の受諾を要しない。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。死因贈与は贈与である以上、民法549条により相手方の受諾を要する契約です。民法554条は遺贈に関する規定を準用するにとどまります。
民法554条による遺贈に関する規定の準用は、死因贈与の性質に反しない限りにおいて認められる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。民法554条は「その性質に反しない限り」と定めています。